福島県教育センター所報ふくしま No.96(H02/1990.8) -034/038page

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プロジェクト研究報告

学校の経営過程における現職教育のあり方に関する研究

一自己啓発を促す校内研究のあり方一

学校経営部

 本研究は、現職研究(校内研究)の活性化と質的充実を目指して「組織成員である先生方各自の自己啓発をどのように促すか」という視点に立って意識態勢・組織体制・企画運営のあり方・すすめ方を追究したものである。

 平成元年度(第3年次)は、第2年次に作成した「校内研究のあり方・すすめ方」試案による研究協力校の実践にもとづく修正意見を集約し、試案の修正改善を図ったものである。

 「校内研究を推進する過程で自己啓発が図られ、それが相互啓発に結びついて全体が向上していく研究」を自己啓発に支えられた研究とおさえ、自己啓発を促す6つの要因をふまえながら校内研究のすすめ方の手順・内容をより具体的にまとめた。

 本研究で提案した11項目は、それぞれに計画(P)、実施(D)、評価(S)のマネージメントサイクルでまとめてある。校内研究をすすめる上で、全体を通して使えるのは勿論、各項目一つだけでも独立して活用できるように工夫した。各校の実情に応じてご活用願いたい。

なお、本研究の発展として若い研修主任の二一ズに応えた「校内研究ハンドブック」を作成、今春刊行した。研究をすすめる上で合わせてご活用いただければ幸いである。

基礎・基本の定着と個性の伸長に関する研究

一第三年次一

学習指導部

 本研究は、学習指導の改善の視点から、個性重視の原則に立ち基礎的・基本的な内容を身につけさせる過程を通して、更にそれを基盤としながら一人一人の個性を生かし、伸ばす学習指導の在り方を追究しようとするものである。

 第1年次の理論研究、実態調査、第2年次の小学校国語科、社会科、中学校数学科での実践研究を基に、第3年次の平成元年度は小学校図画工作科、中学校英語科で実践を行った。

 図画工作科では第6学年の児童を対象とし、「物語の絵」の制作を題材とした。「学習の手引」や「表現の手引」の活用、班での相互評価、「発展カード」を交換させる活動、個人カルテ・座席表を連動させた個別指導等が、知識・理解を深化させ、表現技能を高めるとともに、児童の「よさ」を育てる上で役立った。

 英語科では第2学年の生徒を対象とし、不定詞の用法を主な題材とした。ペアによる表現活動としての「ミニミニ言語活動」や表現特性に応じたグループ学習、興味・関心に応じた言語活動、T-Tによる指導の個別化等が、生徒の「よさ」を育てる上で役立った。なお、詳細については「研究紀要第79号」を参照願いたい。


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