福島県教育センター所報ふくしま No.97(H02/1990.11) -008/038page

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提言

学校経営への新たな視点

学校経営部長 八巻勝恵

1. はじめに

 生涯学習の必要性、重要性が叫ばれ、教育課程の基準も改訂され、教育界も一つの大きな転機を迎えている。

 このような時代の流れと改訂のねらいをふまえ、学校においても教科内容の改善が行われるとともに指導方法や学校運営についても検討し、改善を図っていくことが学校経営上大切になってきていると考える。次にいくつかの点から学校経営上の新たな視点(すでに取り組んでいる学校もあると思われるが)についてふれてみたいと思う。

2. 学校経営の新たな視点

(1) 教育目標について

 急激に変化する社会とそれに対応して児童生徒の意識の変化と多様化が見られ、親の学校教育に対する期待も多様化してきている。これに加えて教育課程基準の改訂においても、個性の重視、自己教育力の育成、豊かな心の教育が強調されていることはすでに御承知のとおりである。

 こうした新たな視点から学校の教育目標を見直すとともに学年、学級目標についても検討がなされるべき時期であると考える。

(2) 教育課程について

 新学習指導要領総則において「各学校において適切な教育課程を編成するものとする。」とあり、今まで以上に各学校の主体性が問われている。

 教科書中心、教師中心の授業から、教科書以外の教材・素材をも十分活用し、児童生徒を主体にした進め方へと一層の努力を求められており、そして、このことが、個性重視とか、自己教育の育成への第一歩でもあると思う。こうしたことをふまえて次のような点から教育課程について改めて考えてみたいものである。

1. 公教育としての基準性を尊重しながら前記の新たな教育目標を具体的に学校独自の創意ある教育課程として明確にする。

2. 上記1.で明確になった教育内容がどう実施され、児童生徒がどう学習し、どう習得されたのか、実質的な実施状況の把握と評価が適正に行われるようにする。

3. 自校の教育課題解決を志向した時、学年・学級の実態に応じた取り組みに柔軟性が保障されることが必要である。

(3) 開かれた学校について

 開かれた学校とは、単に開放事業としての施設の開放だけでなく、児童生徒と教師、教師どうしや地域との関わり等、学校の内にも外にも開かれている.ことが大切であるといわれている。小さい例として学校の各種の資料室や準備室の教材


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