福島県教育センター所報ふくしま No.99(H03/1991.6) -010/038page

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所員個人研究―(小学校理科)


小学校におけるコンピュータの効果的な活用について


―天体教材におけるシミュレーションの利用―

科学技術教育部   田 村  尚


1. 研究の趣旨
コンピュータを活用した学習システムの基本的な在り方に、学習目標や学習スタイル、興味・関心への対応というような個別化を加味し、方法的にこれらを調和させていくことをねらいとして研究を進めてきた。
2. 仮説
(1) 仮説
 一単位時間の学習をいくつかのモジュール(小まとまり)に分けモジュール内でコンピュータを効果的に活用した学習過程のシステム化を図っていけば、児童一人一人の学習に対する興味・関心を高め、基礎となる学習も高まるであろう。
(2) 仮説のための理論
○ モジュール方式による学習過程は、学習目標の分析や内容の吟味をし、学習過程をシステム化するため、コンピュータを活用したモジュール、観察・実験を主としたモジュールなどを組み合わせることができる。したがって、自然の直接経験を重視した理科学習に適している。
○ 個別学習については、全体として一斉学習の形態をとりながら、モジュール内ではコンピュータを活用した個別学習を取り入れることにより、調和のとれた学習が展開できる。
○ よりよい個別学習を成立させるために、目標を固定して学習時間や学習形態・学習方法等を、個々の学習状態に応じて個別に展開すれば、児童の発想を豊かにし、独力で解決しようとする意欲、態度、心情によい影響を与える。
(3) 具体的な手だて
 1. コンピュータを活用した個別学習モジュールの設定
 2. 問題意識集約のためのモジュールの設定
 3. 学習課題を自分の考えで観察・実験できるモジュールの設定
3. 研究の内容
(1) モジュール学習による授業を実施し、検証する。
(2) 児童の学習に対するイメージを中心に、個の変容をとらえる。
(3) 児童の観察結果や自己評価をもとに自作ソフトの有効性を探る。
4. 概要と考察
(1) 検証授業計画
ァ. 単元名  星とその動き
ィ. 本時のねらい
 星の動きを知るために、観察結果をもとに話し合ったり、疑問に思ったことをコンピュータで確かめたりして、方位ごとの星の動きについてまとめる。


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