福島県教育センター所報ふくしま No.99(H03/1991.6) -014/038page
この検査で15点以上を潜在的不登校と呼んでいる。学級にどの位の割合で存在しているかを見ると次のようである。
表2 学級の中の潜在的不登校児
H2年7月実施学 級 人数 潜在的不登校児 4年A組 38人 26人(68.4%) 4年B組 39人 14人(35.9%) 4年C組 39人 17人(43.6%) 学 年 116人 57人(49.1%) (福島市立A小学校4年生)
このように、どのクラスにも潜在的不登校児がいることを把握することができる。
しかし、これらが全て不登校に結びつくわけではない。むしろ、生き生きと学校生活を送っている者もおり、チェックリストの結果だけで判断することは望ましくないが、教師の観察と一致する点も多い。
3学級の中から4年C組を選択し、ソシオメトリックテストを実施し、児童の人間関係について詳しく見ることにした。集団間の選択関係については次のようである。
また、Y−G性格検査では、情緒不安定型、非活動的、劣等感大等の個人の問題点を見いだすことができた。
※ 性格、AC型。かなり不満が多く人を信用できない。支配的だが他人との交際を好まない引きこもりタイプである。
これらの検査結果から、4年C組の中で個別指導を要する児童13名を選択した。
* 予知段階チェックリストは、15点以上が潜在的不登校児としている。
表5 個別的指導援助を要する児童 児童No. 予知段階
チェックリストソシオ
(下位集団)Y−G
性格検査選択の観点 4 6点 0 AC 孤立児、非排斥14 5 17点 0 E’ 周辺児、非排斥6 17 20点 3 A' 予知20、非排斥6 23 11点 0 C 周辺児 26 19点 2 AE 予知19、情緒不安定 27 20点 2 A' 予知20 30 19点 0 C' 孤立児、予知19 33 25点 2 E’ 予知25、情緒不安定 34 13点 0 AC 孤立児、 36 22点 2 E’ 予知22、情緒不安定 37 17点 0 C’ 周辺児 38 23点 4 E’ 予知23情緒不安定 39 20点 4 C 予知20