福島県教育センター所報ふくしま No.99(H03/1991.6) -018/038page
研修者の感想
教育研究法講座を受講して
保原町立柱沢小学校教諭
吉岡 映子
教職経験16年の私は、実態を生かした指導計画や仮説の立て方など、現場教育や各研究会の経験から、ある程度わかっているつもりでした。
しかし、本講座を受講して、児童の実態把握は感覚的で具体性がなく、また、文献研究がおろそかで専門性が不十分なため、十分に教科の特性が生かされなかったり、的確な文章表現ができなかったりなど、一年間壁に突き当たることばかりでした。勉強不足、力不足を痛感させられました。教職年数を重ねることによる慣れが、自信のように思い始めていた私に貴重な機会を与えていただき、感謝しております。
研究主題を、「課題解決策学習で実践力を育てる住居指導」とし、より児童サイドに近づけた課題の提示や解決方法の工夫など、主体的に臨める児童の姿をめざして研究を進めました。住居の学習は、男女共に消極的になりがちですが、意欲的な学習ぶりが見られました。仮説の有効性を肌で感じ、なんとも言えない心地よさを味わいました。
本講座の内容は、指導過程の工夫はもちろん、データをもとにした分析の仕方や研究のまとめ方など、現場では主体的に取り組みにくい分野に焦点を当てたもので、大変勉強になりました。経験だけに頼ってきた私を問いただしてくれました。
小・中学校情報処理教育講座に参加して
白沢村立白沢中学校教諭
小山 典子
今まで全くコンピュータに触れたことがない私は「果たして皆と同じようにやっていけるだろうか」と不安な気持ちで参加しましたが、基本的な操作から分かりやすく丁寧に教えていただき、大変楽しく、有意義な研修を送ることができました。
前期・後期合わせて10日間の研修の中で特に印象に残っているのは、CAIコースウェアのTMOSによる教材作成です。イメージスキャナーを使って、色々な図案を取り入れながら、問題、説明、解答の各画面を作成し、それを順序よくつなぎ合わせるのですが「そんな大それたことが本当にできるのか」と半信半疑で、一日半、夢中で編集しました。どうにか完成し「きちんとつながっていてくれ」と祈るような気持ちで実行キーを押すと順序よく思い通りの画面が現れました。この時は「ヤッター、バンザイ」と思わず心の中で叫んでしまいました。他の先生方のCAIの作品はコンピュータならではの動きのあるすばらしいものばかりで大変参考になりました。
このようなCAI教材を使って目を輝かせ意欲的に学習する生徒達の姿が想像され、今までパソコンに対して消極的であったことを反省しました。また、教育現場でも学習効果を高めるために、大いに活用していかなければならないと思いました。