福島県教育センター所報ふくしま No.101(H03/1991.11) -011/038page
(2)ソフトの選定・準備
データベースソフトとして,一般に普及しているワープロソフト「一太郎Ver.3」を使用した。このソフトは全ファイル検索ができ,図形が取り込め,各プログラムがコンパクトで,1枚のフロッピィーディスクで操作できるのがよい。図形作成ソフトとしては,「Z's STAFF KID 98」を使用したが,操作性がよく,日本語入力も「一太郎」と同じシステムが使用でき,機能的にこのワープロソフトと相性がよい。図形ソフトから図形を切り取るには,ワープロソフトに付属しているイメージカッター機能を利用した。図形を任意に切り取り,ワープロソフトの画面に組み込むことができる。
(3)画面の構成
「基本用語」ごとに1枚の画面にまとめ,29枚の画面を作成した。「基木用語」に関する説明や定理を示し,そのイメージを図で表現する。さらに,次の検索に必要な基本用語を「関連用語」として示した。
作成した画面は,下の図のようである。
(4)データベースを活用した授業の設定
1.課題設定
3年の「課題学習」において,教材名は「平行と合同のまとめ」(2年の図形領域)とし,課題を設定した。
2.課題のねらい
課題に含まれる学習内容は次の4つの単元である。
1.平行線と角の関係
2.三角形の合同条件
3.三角形の相似条件
4.平行線と線分の比
2年の「図形領域」についての統合的な内容を難易度順に配置し,生徒の興味・関心や習熟の程度に応じて問題を選択できるようにした。基本的な内容の定着を図るとともに,課題追求の中で,主体的な学習態度の育成を図り,意欲を高めることがねらいである。
3.記録ノートの活用
課題追求のデータ収集の際に,画面の参照を繰り返すだけでは,効果的にデータを活用することはできない。参照した画面の要点をまとめさせたり,内容を整理させたりして活用させたい。そこで,記録ノートを準備させ,有効に,系統的に活用させる。
4.本時の目標
1.基本的内容を確認しながら,課題を追求させることにより,図形に関する基礎・基本の定着を図る。