福島県教育センター所報ふくしま No.101(H03/1991.11) -018/038page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

研修者の感想

学校経営(B)を受講して

県立須賀川養護学校教頭 日下部 健一

県立須賀川養護学校教頭
日下部 健一

 昨年,この貴重な研修を受講した者の一人として,雑感めいた事を少々申し述べてみたいと思います。
 全般的に非常に印象的だったのは,これ程受講生が熱心に取り組む講座は余り他に例がないのではと言うことです。即ちその態度は真面目,且つ真摯であり,それとどの場面でも姿勢は変わらず,例えば図書室で文献を調べている時など,声をかけるのが怖い程でした。少々大袈裟な言い方をすれば,日本の教育の素晴しさの背景の一つを垣間見た思いでした。
 種々の講義の中でも,一般に大学の先生方の講義の内容は即戦力としてよりはむしろ我々が人間としてどう生きるべきかに関してのそれが多く,私などは余りにも浅く歩んできた人人生をもう一度考えさせられ,更には忙しい講義の合間のさわやかな一服の清涼剤として心に深く刻み込まれて今でも消えません。
 若い時はどうしても研修そのものを敬遠しがちな傾向がありますが,人間何事にも積極的に取り組む姿勢がすべてを自分にプラスに変えてしまうのがこの世の真理(?)と思えば苦にならないものと思いますが如何。かく言う自分がそれに気づいたのはこの年になってから。鳴呼恥ずかしや,恥ずかしや!

学校カウンセラー講座「上級」を受講して

本宮町立本宮第一中学校教諭 安斎 次弥

本宮町立本宮第一中学校教諭
安斎 次弥

 「こんなにも辛いことだったのか。」上級講座ロールプレイングでの感想です。それまでロールプレイングは恥ずかしいし,第一疲れるものだと思うことが多かった私は改めて,心にズシリと感じたものがありました。
 教師になりたての頃,情熱がありさえすればすべてが解決できるものと勘違いし,しでかした失敗は限りなくありますが,中でも寡黙な生徒の口を無理やり開かせようとしたことが思い出されます。
 実際に自分がクライエントを演じ,話したくない内容に及んだ時の体の緊張……。教師役の一言一言がまるで自分の内部をえぐるかのような恐怖……。身をもって演じてみて当時の生徒に何と辛い思いをさせたことか,自責の念がこみあげてきます。
 教育相談の研修を受講するたびに,学校での指導を見直す自己改革の場だと思っていましたが,特に上級講座ではそのことを強く感じさせられました。
 今,現場に戻り,生徒を指導する場面になった時,「二度とあのような辛い思いをさせまい」と常に肝に銘じながら教育相談に臨んでいます。
 最後に,常に温かな眼差しのもと,適切な助言と御指導をくださいましたセンターの諸先生方に深く感謝申し上げます。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。