福島県教育センター所報ふくしま No.101(H03/1991.11) -019/038page

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中学校理科実験講座を受講して

二本松市立二本松第三中学校教諭 大竹 倭子

二本松市立二本松第三中学校
教諭 大竹 倭子

「魚を与えるのではなく,魚の捕り方を教える」ことが必要だといつも思っています。この講座は,まさにこの考えにぴったりであり,加えて効率良く魚を捕る工夫までも示して下さったように思いました。
 深く考えずに性急に解答を求めたがる生徒,進学への早道として知識をギュウ詰めにしようとする先生。限られた時間数で指導するとき,ともすれば陥りがちな方向を見直すことができました。
 新学習指導要領に加えられた光に関する実験,身近かな材料を利用しての化学実験,夜の天体観測,そして野外観察と植物やチョウの標本づくりなど,アイディァいっぱいの内容で,充実した3日間を過ごすことができました。電子レンジ利用の植物標本づくりなどは,私のような柔軟性が失われた頭脳ではとても及ばない発想です。教育センターはアイディアの宝庫だということを再認識いたしました。
 講座の最終日に分けていただいたカナダモは,14か月経った今でも理科室で生きており,花を咲かせて私たちに潤いを与えてくれています。
 この講座でご指導いただいたことを,同教科の先生方にも伝えていきたいと思っています。最後になりましたが,ご指導下さった先生方に深く感謝申し上げます。

小学校道徳講座を受講して

福島市杉妻小学校教諭 遠藤 直樹

福島市杉妻小学校教諭
遠藤 直樹

 この講座を受講して強く感じたことは,人を大切にするということです。
研修の初日にセンターに入り,まず驚かされたのは,講座のために準備されたその膨大な資料でした。オリエンテーションでは,渡邊博志研究員より楽しい話の中にも受講者の気持ちをときほぐそうとする配慮が感じられ,その姿勢にこの講座の主旨を感じることができました。
 二日目の木村好久先生の講義・演習では,「人間としての本当の生き方を子どもたちに考えさせなさい」という熱のこもった講義で始まり,演習では講義の内容を日常の授業の中で活用できるように,という意図が感じられました。三日間のすべての研修内容はどれも実践的で,時間も大変短く感じられました。それは,この研修が受講する人の立場に立ってすべて計画されていたからだと思います。言いかえれば,受講する人を大切にして研修を進めようという姿勢が終止貫かれていたということだと思います。私は,この講座の運営そのものから「道徳とは何か」ということをそのまま教えていただいたように思います。
 この講座を終えて,私は子どもたち一人一人をもっと大切にしなければと思うようになりました。そして,人を大切にできる児童を育てていきたいと思います。


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