福島県教育センター所報ふくしま No.101(H03/1991.11) -026/038page
生徒指導・教育相談実践講座
あなたもカウンセラー
教育相談部 水 谷 由 克・八 島 喜 一
今回は,開発的な指導援助の一例として,自尊感情をどのように高めたらよいかを,教師と児童生徒への意識調査を基に考え,具体的な指導援助の方法について述べてみます。
99号 所属感を高めるための指導援助
100号 自己理解を深めるための指導援助
101号 自尊感情を高めるための指導援助
102号 将来への向上心を高めるための指導援助
自尊感情を高めるための指導援助
自尊感情は,自己理解を深めた児童生徒が,自分自身に誇りや自信を持ち,他者を尊重し,他者によって認められ,賞賛されることによって高まっていくものと考えられる。さらに,適切な指導援助によって自尊感情を高めた児童生徒は,肯定的な自己像を確立し,将来への向上心を高めることにもなるものと考えられる。
そこで,「自尊感情を高める指導援助」に関しての教師の児童生徒へのかかわり方について調査したところ,次のような結果が得られた。(昨年度研究紀要より」
【図1 児童生徒への質問】 先生方は、勉強や部活動、係りの仕事
など、あなたががんばったときは、認
めたりしてくれますか。
図1の今後からは、もっと「認められ」たり、「ほめられ」たいと願っている児童生徒の割合が大幅に増加していることが分かる。
【図2 教師への質問】 休み時間や放課後など、何気なく話
しかけ、最近の様子の中で良いと感じ
たことなどを積極的に認め、ほめるよ