福島県教育センター所報ふくしま No.101(H03/1991.11) -033/038page
研修者研究報告(学校経営(A)講座)
授業の質的改善を図る効果的な校内研修
いわき市立三坂小学校長
(前伊達郡桑折町立醸芳小学校教頭) 泉 清1 研究の趣旨
本校では,平成元年度より県教委指定「国際交流推進研究学校」として,本校教育課題である「表現力豊かな児童の育成」を基盤に,「国際性豊かな児童の育成」を研究主題に掲げ,実践的に研究に取り組んでいるところであるが,これらの願いを達成されるためには,授業の質的改善が大きなウエートを占めるものと考える。
研究主題にかかわる「文化と伝統の尊重と国際理解の推進」等については,それぞれ教師の指導意識が芽生え,国際化への対応,将来に生きる素地づくりを志向した授業改善への意欲,モラールも高まってきている。(「授業改善のための意識調査」による)しかし,授業の質的改善という視点から見直してみると,まだ,授業が教師主導型になり,しかも教育課題(表現力の育成)解決のための授業へ十分高められているとはいえないという問題点が上げられる。(「指導の記録」より)
このような問題点の要因として
(1)研究主題推進への力点(国際理解交流,環境経営,調査研究等)が強くめざす授業像へ迫るための具体策がやや不明確であった。
(2)研究推進組織,特に研修主任への援助指導や学年・ブロック,教師の個に応じた援助指導がやや足りなかった。
(3)児童の主体性を高め,めざす授業へ迫るための意図的・計画的な経営の視点,指導資料の提示等の働きかけが十分とはいえなかった。
そこで,教頭として,校長指導のもと視点を明確にした経営,教務・研修主任とのかかわり,教師の個に応じた援助指導を進めれば,自己研修に支えられた校内研修が効果的に推進されることによって,授業の質的改善が図られ,指導力も向上するであろうと考え本主題を設定した。
2 研究の見通し
校内研修における教頭の援助指導において,@研究推進委員会の企画・運営面における研修主任等への働きかけ,A月・週のねらい,研修資料等の提供と週案の活用,B教師一人一人の研究教科や経験年数等に応じた援助指導を校長との連携を密にしながらすすめれば,効果的な校内研修が推進され,授業の質的改善を図ることができるであろう。
3 研究の方法と対象
(1) 研究の方法(略)(2) 研究の対象・本校教師17名
4 研究内容と推進 (略)