福島県教育センター所報ふくしま No.104(H04/1992.8) -005/038page
所員個人研究 (小学校 生活科)
地域の学習素材を生かした生活科の指導の工夫
−生活マップ・暦の作成と児童の実態調査の一例−
学習指導部 大 友 誠
1.研究主題設定の理由
生活科の目標や内容についての理解を深めることと,学習指導案を作成するまでの手順について研究を深めることの二つの理由から,本研究主題を設定した。研究の主な内容は,下図のとおりである。
2.研究の実際
紙面の関係で,生活科マップ及び生活科暦の作成と実態調査を中心に述べることにする。
(1)生活科マップ及び生活科暦の作成
生活科では,児童の生活の場(生活圏)を学習の対象とする。したがって,生活科の指導計画の作成や授業を構想する際には,自然環境や社会的施設等の「地域の実態」と校地・校舎及び施設・設備等の「学校の実態」を的確にとらえ,生かすことが大切である。
そのためには,地域にある素材を地図上に空問的に表した生活科マップ(図1)や時問的にまとめた生活科暦(表1)を作成し,授業を通して,さらにわかりやすく,活用しやすいものに改善していく必要がある。
本研究に協力いただいた保原町立上保原小学校を例に,私案として生活科マップと生活科暦を作成した。
なお,特に生活科マップについては,作成する目的や記入する内容によって,人物マップ,生き物マップ,季節マップ,施設マップ,商店マップなどのように,単元や学習活動に応じた工夫が考えられる。