福島県教育センター所報ふくしま No.104(H04/1992.8) -025/038page
け止め,生活の中に音楽が常に存在し,それに触れるとき慰めや安らぎ,楽しさを味わう心の豊かさを育てる力につながっていくと考える。
5.「確かなカ」を目指す学習指導過程の基本的な型(鑑賞領域において)
6第1次検証授業の考察
(1)題材・教材名・題材の目標
情景と音楽鑑賞「月の光」 ドビュッシー作曲
題材の目標は,
1.ピアノの音色の美しさ・印象派の音楽の雰囲気を味わわせる。
2.印象派の音楽の特徴・ドビュッシーについて理解させる。」である。
(2)本時の目標
不協和音のかもしだす神秘的な響きを感じ取り,幻想的な雰囲気を味わいながら,その情景を想像豊かに聴くことができる。
(3)下位行動目標
1. 10枚の絵をはっきりした基準をもって4つのグループに分けることができる。
2. 自分の考えをもとに,班での話し合い活動・全員で深めていく活動に積極的に参加することができる。
3. 「月の光」を聴いて,曲のイメージに近い絵として印象派の絵を選ぶことができる。
4. 古典派の音楽と印象派の違いを感じ取ることができる。
(4)授業の考察
この時間は,楽曲の多面的な味わい方・感じ方を理解させ,お互いに抱いた感じや味わいを,より豊かで広がりのあるものへと相互に啓発し合う活動を通して,感性の豊かさや渕ヒをねらった授業である。(指導案参照)
学習用容2:前時「月の光」を色だけでイメージした絵10枚を4つのグループに分ける活動
まず個人で,その後班で話し合わせた。班ごとの発表では,自分たちとの違いを見つけ,それについて討議するひとこまもみられ,見方や感じ方を練り上げる構えがみられた。
学習内容3:印象派,ルネッサンス等の絵から「月の光」のイメージに最も近い作晶を選ぶ活動
ほとんどの生徒は,教師の意図どおりの答えをだしていた。それ以外