福島県教育センター所報ふくしま No.105(H04/1992.11) -006/038page

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ことが大切である。
以下,それぞれの指導方法に基づき工夫した実践例をあげてみる。

III 実践例

1 教師が中心になって指導する場合の例

 第4学年4組 学級活動学習指導案

10月 23日(土) 第3校時 場所 4年4組教室

1.題材名 じょうずなおそうじ

2.学級の実態と指むの意図
 日常、自分たちが生活している場を皆で協力してきれいに掃除をすることは、 快適な学級、学校生活を送るうえで大変重要なことであると考える。
 4年生程度になると、一応の掃除の仕方も身につき、その意義についてもある程度は理解できていると考えられる。しかし、やはリまだ雑巾やほうきの適切な使い方、能率的な掃除の順序など、しっかリ身についていない児童も多い。そこで、もう一度自分たちの掃除の仕方を考え、効率的な掃除の方法を身につけ実践できるようにしたい。

3.本時のねらい
 掃除用具の適切な使い方、掃除の効率的な仕方を理解させ、自分たちが生活している場をみんなで協力してきれいに掃除をしようという意欲を高め、日常の実践化を図らせる。

4.指導過程

指導過程
5.資 料
 ○資料(1)最近の掃除の様子のVTR
 ○資料(2)実物(掃除用具)
 ○資料(3)「清掃のしおり」(白三小編)

6.事後指導への手だて
実践カードによリ、魅続的に毎日の掃除の反省をさせる

7.評価の観点
 ○掃除用具の適切な使い方、掃除の効率的な仕方が理解できたか。
 ○協力してきれいに掘除をしようという意欲が高まったか

 この方法は,年間を通して計画的に進められ,教師のねらいにそった授業が行われるものである。この中では,日常の生活や学習への適応,健康や安全に関することなどの活動内容が指導されることになる。その際,児童の主体的な参加場面を増やすことにより,児童が問題をより身近なものとしてとらえられるように配慮することが大切である。また,これらの活動内容には,繰り返し指導することによって習慣化を図るものや実践の積み重ねによって効果を高めることが期待されるものも多いので,取り上げる内容によっては,事後指導についても十分配慮することが大切である。
 例示した指導案は,毎日の掃除を題材に取り上げ,皆で実際に実践してみたものである。
 また,望ましい人間関係の育成に関する題材を取り上げた際には,相手の立場に立った考えや行動ができるようにしたいと考え,ロールプレイング(役割演技)の手法を使った授業展開も試みてみた。さらに,題材によっては,児童に司会をさせて授業を展開することも行ってきた。


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