福島県教育センター所報ふくしま No.105(H04/1992.11) -018/037page
研修者の感想
理科現地講座を受講して
下郷町立江川小学校教諭 二瓶 美千代
身の回りには,いろいろな植物や動物がいる。そして,いろいろな事柄がからみあって存在している。それなのに,今まで自分が見ていたもの,気づいていたものは,なんと少なかったのだろう。子どもたちに「これなあに。」と聞かれても,「う一んなんだろうね。」と首をかしげるだけだった。よし,次までには,調べようと思っていても,どこから手をつけたらいいだろうと,迷っているうちに過ぎて行く日々。でも,このような研修の機会が与えられると,一人では,なかなか上がらなかった腰も軽くなる。
実際にフィールドに出ての観察。図鑑では分かりにくい色や形を,実物を見て,触れて,解説してもらいながらだと,覚えやすく,子どもたちにも分かりやすく教えてあげることができる。実際の製作。鉄製のてんびんがないとできないという固定観念に反して,ダンボール箱を使って自分で作る。ないなら,ないなりに工夫する発想の転換の大切さ,すぱらしさを感じさせられた。そして,自分の考えが生かされた作晶が出来上がり,それが実験に使えるという喜び,励ましの言葉の中で,認められて活動できる安心感は,子どもたちも同じ。
この研修で学んだ事や感じたことを,これからの子どもたちとの生活に生かしたい。
生徒指導講座を受講して
福島市立清明小学校教諭 大槻 浩一
連日35度を超える猛暑。1日目の夜には,クーラーが夜中に止まるのを知らずに窓をしめきって寝ていたために,4人全員寝苦しい夜を過ごしてしまうという大失敗。そんな中での研修であった。
研修を受けてみて感じることは,教えていただけることのありがたさである。「生徒指導」ということでむずかしい話を予想したが,話し合いあり,ゲームあり,作業ありと変化にとんでいたし,話も具体的で授業の中ですぐにでも使えそうなものが多かった。しばし,子どもの気分にもどりながら,楽しく取り組むことができた。このように集中してできたのも,所員の方々の熱意のおかげだと感謝した。
また,外部講師であられる佐藤校長先生には,現場の指導者として,経験に裏づけられた児童理解の在り方の大切さとそれを生かした学校経営のポイントについての話をいただき,医大の星野先生には,LD児のことについて専門的なことを分かりやすく教えていただいた。どちらの話も,時間があればもっときいていたい気分であった。
研修中は,他校の先生方との情報交換もでき,楽しく過ごすことができた。充実した中にも,ゆとりをもって活動できた2泊3日であった。この経験を今後の教育実践の場に生かしていきたい。