福島県教育センター所報ふくしま No.105(H04/1992.11) -025/038page
にさせた。
自己評価表への記入は,各段階の終わりにさせた。 1.考 察
教師が与えた評価項目について自己評価することから始めたが,最初はとまどう児童が多かった。
自己評価は,あくまでも自分の学習の改善のためにある。そこで,問題を解決するために,どうしたらよいか(方法),どう考えたらよいか(見方や考え方)などの見直しを児童自身にさせることを通して,社会的なものの見方や考え方に結びつく評価項目を作らせていった。
その結果,学習を進めるなかで,いくつかの評価項目がつけ加えられた。「くわしく」や「細かく」などである。
(2)各段階における自己評価の実際
自己評価表は,各段階の終わりに記入したが,それと並行して,各段階の学習を進める過程においても,自らの学習活動を振り返らせた。
以下,各段階における自己評価の工夫を述べる。
1.問題づくりの段階
小単元の最初の時間に設定した問題を,予想や追究の段階で,見直せるような評価項目を作らせた。「分かったことは何か」「分からないことは何か」などである。取り組む児童もみられた。(資料4)
2.予想と計画づくりの段階
自己評価をさせた初めのころは予想や計画づくりの活動がむずかしいという児童が多かった。しかし,社会的なものの見方や考え方を意識させるためには,この段階が大切であると考え,形式的な学習方法ではなく,計画づくりの手引き(資料5)などをもとに計画させた。そして,児童一人一人の問題に即して,計画がそれでよいかどうか見直させた。