福島県教育センター所報ふくしま No.105(H04/1992.11) -027/038page
生徒指導・教育相談実践講座あ な た も カ ウ ン セ ラ ー
-不登校児童生徒への指導援助-教育相談部 根本 文弘・後藤 ヨネ・金谷 哲
103号 学業不振から不登校となった生徒への指導援助
104号 遊び・非行から不登校となった生徒への指導援助
105号 無気力傾向から不登校となった生徒への指導援助
106号 母子分離不安から不登校となった生徒への指導援助
平成3年度の不登校児童生徒をタイプ別に見ると,次のグラフに示すように「無気力型」が小学校・中学校ともに大きな割合を占めています。
例えば,子供がトラブルに巻き込まれないようにいつも水先案内をし,人生の課題に直面させない「両親の愛情過多」が子どもの問題解決能力の発達を妨げ無力感となって現れることがあります。さらにそれが,「失敗の繰り返し」や「挫折感」と結びついて不登校になる場合があります。
また,不登校になる他のタイプ「複合型」「不安等の情緒的混乱の型」「学校生活に起因する型」の中にも「無気力型」がよく見られることから,本号ではこの「無気力型」の不登校生徒の事例を紹介し,その対応について考えてみます。