福島県教育センター所報ふくしま No.105(H04/1992.11) -031/038page

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研修者研究報告
<<教育研究法講座> >

一人一人の児童の意識を高め,集団の中で個を生かす指導の工夫

−学級活動(1)の話し合いの事前指導を通して−

 いわき市立勿来第二小学校教諭  佐 藤 妙 子


1.研究の趣旨

−研究の動機とねらい−
 今回の学習指導要領改訂によって,特別活動では,児童の自主的な活動を充実し,望ましい集団の中で自己を生かす能力を養うとともに,友人と協力し合い助け合って活動することができる能力や態度の一層の充実を図ることがねらいとされている。っまり,これまでの特別活動の指導は,集団としての外面的な統一や成果だけを問題にする傾向があり,一人一人の児童の実態に応じた指導の在り方や一人一人の児童の活動の過程を温かく見守ることなど個に応じた指導がおろそかにされやすい傾向があったからである。
 そこで,一人一人の児童が受け身でなく,目的を持って主体的に活動しているか,友人と協力して活動しているかなどについて,個々の児童の活動意欲や状況などを実態調査したところ,次のような点が問題としてあがってきた。

(1)学級生活上の諸問題の解決についての意識化が十分でない。
(2)自分の意見が出せない。
(3)自主的な話し合いが不十分である。
(4)役割分担に片よりが見られる。

 つまり,発言の回数や技術の指導に眼を向けてしまい,話し合い活動の本質である自治的な実践活動への芽を育てることが不十分であった。これは,学級活動(1)の進め方と,事前・本時・事後の各段階での指導助言が十分でなかったからである。特に事前の指導の場である計画委員会がないために,議題案の選定から活動計画作成までの段階での指導助言が手薄であった。
 そこで,児童が31名いれば31の個性があるので,一人一人が異なることを実態としてとらえ,その個性を集団の相互作用を通して生かしてこそ,集団活動の教育的意義があり,大きなねらいであると考え本主題を設定した。

2.研究仮説

学級活動(1)の事前指導の段階において児童一人一人を生かす指導助言をすれば児童一人一人が意欲を持って話し合い活動に参加する態度が育っであろう。

3.(1) 研究計画

(1)研究方法一・・・・・(略)
(2)研究対象・・・・・5年1組(在籍31名)
(3)研究日程・・・・・(略)

4.研究の実際と考察

(1)検証の構想
 1.事前指導の段階における指導助言と仮説との関連


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