福島県教育センター所報ふくしま No.105(H04/1992.11) -032/038page
2. 検証授業(事例1)
(2)検証授業と考察
1. 検証の観点
ア. 議題が自分たちの自治的範囲のもので,一人一人にとって「自分たちの問題」であるかどうか。
イ. 計画委員会では,役割分担や話し合う内容と順序を決め,話し合いが円滑に進められるような活動計画が立てられたか。
ウ. 活動計画公示後,児童一人一人が,学級会ノートに議題について考えをまとめ深めているか。
工. 話し合いのルールを守って進め,全員が協力して具体的に解決の方法を見い出そうとしているか。
2. 事前指導の段階においての指導助言の実際と考察
「話し合い活動の進め方」の手引きを実態に合わせて作成し,それを児童に配布し,手がかりとした。
ア. 問題の発見 ...自分の問題・係の問題・班の問題・学級全体の問題など気付いたら,議題カード,学級日誌,生活日記などで提案させるようにした。その結果以前よりも問題発見の眼が育ってきた。
イ. 議題の選定と決定 ...自治的活動の範囲のものを選ぶ力がつき自分たちの問題としてとらえ,話し合いに自発的,自主的に臨もうとする態度が育ってきた。
ウ. 活動計画の作成と予告 ...実践活動をするうえで,何を決めておけば自分たちの手で円滑に運営することができるのかを想定して話し合う項目を決めさせ,時間内に話し合いが終了するように計画を作成させた結果,能率的な話し合いや円滑な実践活動ができるようになってきた。