福島県教育センター所報ふくしま No.107(H05/1993.6) -029/038page
きるよう研究組織の改善を図った。
ア 組織の改善
イ 組織改善の主な視点
○研究推進委員会の強化
研究のリーダニである。研修主任のもとに各学年から1名ずつ配置し6名で構成した。研究推進を企画運営し諸連絡などが的確に行われるように配慮した。
○研究推進の基盤の拡充
個人での研究の不安を解消するために,グルーフ研究的手法を取り入れて低・中・高の学年ブロック会と研究内容によって課題グループを新たに設置した。
○個々人の自由な発想のもとに主体性にまかせてきた研究から研究方法・成果の共有化と相互啓発による研究が図られるよう配慮した。
2. 全体研究推進計画の見直し
研究成果の共有化と実証的な研究准進を見直しの視点として見通しをもって研究実践ができるよう各個人の計画と統合した全体研究推進計画の見直し改善を図った。
<考察> 研究推進状況が一目でチェックできるようにした。しかし,諸行事等との関わりで予定どおり進まないのが現状であった。
3. 研究主法の明確化
学年部会や教科部会を基盤として個人で研究を進めるために,研究手法について不安があるという問題があった。この問題を解消するために研究協議会と研修だよりで研究の進め方について共通理解を図った。
4. 効果的な授業研究の推進
校内研修の究極的な目標は,授業がどれだけうまくやれるか,そして,どうわかる授業の実践ができるかである。年間に1教師2回の授業研究を実施することで進めてきたが,次のような問題点があった。
○授業参観のため自習時間が増える。
○事前・事後の研究会の回数が多くなり時間の確保がむずかしい。
授業研究で力をつけた教師が、それを児童に返すという考え方で前者の問題は解決できるが,後者の問題は緊急課題であった。その解決のため次の3点が試みられた。
ア 研推委会が毎月,授業研究一覧表を発行し,見通しを立てられるようにした。
イ 観察事項を1. 授業の目標とその達成状況 2. 指導方法・技術, 3. 授業を支える人間関係とし,そこから研究テーマの解決にせまったグループもあった。
ウ 教頭が授業研究に参加できないときは観察記録のコメントで参加するように努めた。
<考察> 研修時間を確保するための根本的な解決にはならなかったが,見通しをもって能率的に進めることはできた。
5. 研修だよりの発行
研修時間の確保がむずかしい中で,少しでもそれを補うとともに研修に対する考え方や研究手法の共有化を図ることを目的に