福島県教育センター所報ふくしま No.108(H05/1993.8) -018/038page
研修者の感想
小学校生徒指導講座を受講して
福島市立飯坂小学校教諭 中村 基次
登校拒否,いじめ,非行防止など「生徒指導」という言葉を聞くと,何となく暗いイメージだけを持ってしまう人が多いのではないでしょうか。私もその中の一人でしたが,この講座を受講したことによって生徒指導に対する見方が変わってきました。
講座の中に,テストの答案を返す演習がありました。悪い見本を見せてくださった先生の上手だったこと。「○○,60点,何勉強してきたんだ。」というように,皆の前で声に出して渡す様子を見せられ,子供達に対する接し方を反省させられました。
遅刻ばかりしてくる子供には,実は家庭の事情で朝食の準備や後片づけをしてこなければならなかったという事例を聞き,子供達の目に見える部分だけで判断してはいけないということを考えさせられました。
県立医科大学の星野仁彦先生より学習障害児に関する講演を聴き,きちんとしたくともできない子供がいることを知りました。
3日間にわたる数々の講演を通じて,学級の中にはいろいろな子供がおり,その一人一人の目に見えない水面下の部分を理解してあげることが,生徒指導においては最も重要であることを強く感じました。
夏の暑い中,講師の先生方,本当にありがとうございました。たいへん有意義な研修を受けることができました。
学校経営(A)講座の主題研究を通して
金山町立横田中学校長 佐藤 達雄
学校経営(A)講座要項を教育センターより載き,7か月に渡る主題研究がスタートしました。自校は,評価の改善が当面の課題でしたので,研究主題を評価の改善に決め前期講座に出席しました。十分検討して研究の趣旨を設定したつもりでしたが,担当の先生から,焦点を明確に研究の方法・対策をしぼって進めるよう適切なご指導を頂きました。中期講座では,計画〜実践〜考察へのサイクルの焦点化のご指導と,同じ研修生との情報交換・研究主題等についての話し合い,そして夜遅くまで研修をくり返すことによって研究への見通しができ,研究への意欲が高まってきました。
後期講座で研究報告書を手にし,無事講座を終えた時は,何とも言いようのない充実感を味わいました。このような体験ができましたのも,ご指導くださいました関係機関の皆様と,親身になって熱心にご指導くださいました教育センターの諸先生,内容豊富で格調高い講義をしていただいた講'師の方々,それを企画くださいました学校経営部の諸先生に深く感謝申し上げます。
主題研究で得た貴重な体験を,学校経営の推進者として,自校の課題解決にむけて組織を生かし,変化する社会,生徒指導への適切な対応を図りながら,学校経営に当っていきたいと思います。