福島県教育センター所報ふくしま No.108(H05/1993.8) -024/038page
<<学校からの実践報告> >
生徒一人一人の意欲を高めるための効果的なコンピュータの活用 ―コンピュータを用いた個別化の方法― いわき市立永井中学校教諭
(前いわき市立錦中学校教諭)
長谷川 教夫
1. はじめに
平成3,4年度にわたり,錦中学校で取り組んできたことについて報告したい。
本校に,コンピュータがスタンドアローン型で10台導入され,このコンピュータの活用について研究した。
1年次は,コンピュータリテラシーの高揚を図ってきたが,慣れるにしたがい,それまでの形態や同一のソフトウェアーではアンバランスが出てきた。そこで,今までの教師主導の一斉画一的な授業からの脱却をめざし,新しい学力観に基づいた授業のためにコンピュータが活用できないかと取り組んだものである。2. 研究仮設
生徒一人一人の学習状況をコンピュータの特性を生かして的確に把握し,個に即した授業の改善を図ることにより,学習の個別化を進めることができるであろう。
3. 研究の概要
生徒が学習に取り組むときに現れる障害を事前調査・分析し,それに応じた授業を設計し,生徒一人一人の学習を支援することにより意欲を高めることが本研究のねらいである。
1. 生徒一人一人の学習のつまずきを測定し,そのつまずきに応じた対処をできるだけ工夫する。
2. 興味・関心や思考・考え方などの個人差を判断し,その個人差に応じたコースを用意する。
3. 1 と2 に必要な課題提示の仕方や課題に対する反応に応じた適切な応答の仕方を工夫する。
(2) 学習の個別化の結果
1. 授業の中での効率化が図られ,生徒の学習意欲が向上する。
2. 生徒一人一人が,主体的に学習に取り組み,互いの持ち昧を出し合い,認め合い,支え合うことができる学習活動が展開できる。
3. 生徒が主体的に学習することにより,学習に対する喜びや満足感を得ることができる。
(3) 授業の構想
1. 生徒個人が自分の能力や興昧・関心