福島県教育センター所報ふくしま No.108(H05/1993.8) -025/038page
に基づき,課題を選択して学習できる。
2. 教師が生徒一人一人の実態を把握し,個に応じた手だての指導ができる。
という二点と,わが校の実態を考慮して,生徒一人一人の興昧・関心や習熟度の違いによってグループに分け,それぞれの役割を認識させ,主体的に活動させる場を設けて学習の個別化を図った。
(4) 授業のモデル
習熟度モデルと興味関心モデルという二種類を考えた。どちらも生徒の実態把握をもとにグループ分けをする点と,一斉学習を前後に行う点は共通である。本稿では習熟度モデルによる数学の例を取り上げる。
(5) 学習形態の工夫
(6) 課題提示の工夫
1. どのコースも始点と終点は同じ(意欲)
2. 問題の記述の違い(読解力)
3. 問題数の違い(解く速さ)
4. 小問のステップ数の違い(理解力)
5. ヒントの内容や言改δの仕方(思考力)
6. フィードバックのさせ方の違い
(7) 練り上げ
個人→グループ→一斉とフィードバックによる練り上げをする。
(8) ワークシートの活用
思考,まとめ,定着のために併用する。
(9) 事前・事後テスト
OMR (Optical Mark Reader)を用いて時間を短縮し,類型化を図りやすくした。
(10) 教師の個別指導
従来は遅れている生徒がいると,ほとんどその生徒にかかりきりになってしまうが,コンピュータを活用することにより,多くの生徒を援助することができるようになった。
(11) 授業の実際
授業の例として,1年生の作図のまとめの問題(既習の4種類の作図を使って終点を見つける)をあげる。
指導過程を次に示す。