福島県教育センター所報ふくしま No.108(H05/1993.8) -026/038page
<<指導過程の例> > 1年 基本の作図 (協力:金沢,田中教諭)
4. おわりに
研究の視点を,コンピュータの特性を授業に生かし,「学習の個別化を進めるアプローチ」にあてながら実践を重ねてきた。その中で明らかになった成果としては,
1. 生徒主体の授業ができたこと。
2. 生徒自身も問題が分かり,最後までできることにより満足感が得られたこと。
3. 教師の生徒一人一人に対する理解が深まったこと。
4. 授業中に個別指導の時間を確保することができたこと。
などがあげられる。一方,課題としては,
1. 授業の中に複数の指導過程が存在するので,実態把握やプログラム作成などの準備に多くの時間を要すること。
2. 教材の開発と問題の精選が必要であること。
などがあげられる。
以上のように,課題も山積しているが;生徒一人一人が問題を理解し,そして自分で考え,解けることと,グループで協力して成し遂げることが学習の意欲につながっていくであろう。したがって,この方法がそのためのひとつのアプローチになることと思われる。今後更に研究実践を重ねていきたい。