福島県教育センター所報ふくしま No.108(H05/1993.8) -031/038page
研修者研究報告 (学校経営B講座)
教育計画の共通理解と活用及び改善の推進 −学校努力目標の実践計画を中心として− 県立須賀川養護学校教頭 (前県立聾学校) 高山 紀代子
1. 研究の趣旨
教員の異動や若手教師の増加により,小規模の分校でも円滑な教育活動の推進には教膏計画の整備充実が必要になった。
そこで本校では,平成2年度に教育計画を大きく改善し,聾教育,学習,生活指導,校務分掌の各係の活動等が,共通理解に基づき連携・協力して遂行され,教育目標が具現化されることを目指した。
平成3年度は,新しい教育計画により実践し,特に教育課程の検討を重ねた。年度末の反省と平成4年度初めの意識調査の結果,教育計画の理解と活用状況について次のような実態が明らかになった。
(1) 教育計画の中で校務分掌の各部・各係の活動計画は100%理解されている。また,教育課程の理解度も,昨年の取り組みの結果から割合高い。しかし,教育目標の理解は低く課題である。
(2) 教育目標の中では,各学級の目標は担任が作成し学部会で検討しているもので理解度は83%と高い。これに比し,学校努力目標の実践計画は57%と理解不足であり,問題である。
(3) 各学級の目標や努力事項は教室に掲示し,学期末に評価・反省しているので意識化や活用がされ易い(75%)力、学校努力目標の実践計画の活用は不十分(57%)で教育実践に生かされにくい。
(4) 学校努力目標の実践計画の修正は,改善点の明確化と組織的改善が不十分である。また,学年末の多忙な時期と重なり十分な改善ができなかった。
以上の実態から,教務主任として学校努力目標の実践計画について,理解実践,改善を企画,推進する必要があると考え,本主題を設定した。
2. 研究の見通し
教育計画について,学校努力目標の実践計画を中心に学部会で共通理解を図り,会議等の機会に活用を促し,組織的・計画的な指導実践と改善を推進すれば,努力目標の具現化が図れるであろう。
3. 研究の方法と対象(省略)
4. 研究の内容と推進計画(省略)
5. 研究の概要と考察
(1) 教育計画の理解と活用を促す場の設定
1. 職員会・学部会等
会議の議案に応じ教育計画を参照するよう促した。特に学部会では,教務部が提案して毎回10分程度,理解と改善のための話し合いを行った。
6月(教育計画の改善)7月(努力目標)・・・12月(安全教育と通学指導)
2. 初任者研修会
講義の際活用した。講義者にとって