福島県教育センター所報ふくしま No.109(H05/1993.11) -013/038page
B地点:蛭川下流は住宅地を流れてくるので,生活雑排水による臭いがある。
○ヒル類 ○ミズムシ類 ○サホコカゲロウ ○セスジュスリカ ○ヒラタドロムシ 写真3 ヒラタドロムシ、ミズムシ類
C地点:流れがかなり速く,澄んでいるが残飯などがたまっている。
○ヒル類 ○サホコカゲロウ 写真4 ヒル類とサホコカゲロウ
D地点:生活雑排水が摺上川に流れ込む所で水草が茂っている。
○サカマキガイ ○ヒル類 ○ミズムシ ○モノアラガイ ○アメリカザリガニ シジミ類 写真5 サカマキガイ、シジミ類
E地点:住宅地のどぶ川で止水し,悪臭があり濁っている。
○セスジュスリカ 写真6 セスジュスリカ(アカムシ)
(2)理化学的アプローチ
生物の調査と同時に薬品による水質の調査を行うことにより,汚れの原因をよ詳しく分析することができる。
そこで,児童・生徒でも簡単な操作で水質を分析できる市販のパックテスト(COD※,リン酸イオン※※)とpHメータで各地点の水質を調査した。※化学的酸素消費量で水中の酸化されやすい物質(主に有機物)の酸化により消費される酸素の量を表す。CODの値が大きいほど有機物の量が多く,川は汚れていることになる。
※※リン酸イオンは,家庭雑排水や屎尿処理排水などに含まれ,窒素とともに川の富栄養化の原因となる。
E地点(どぶ) D地点(合流地点) B地点(蛭川) C地点(瀬上地区) A地点(摺上川) COD 10〜20 7 4 4 3 リン 5 1 0.5 0.2 0.1 pH 6.8 6.6 8.0 6.9 7.4 表1 測定結果(単位はPPM)