福島県教育センター所報ふくしま No.111(H06/1994.6) -012/038page
徒自身で行っているため,責任ある取り組みと向上しようとする意欲がみられるようになった。
『課題解決型学習の実践例』
例 社会科における課題設定 明治維新を学習する際の第1時の導入で,話し合いによって生徒に学習課題の設定をさせた。 学習課題 「明治政府はどんな国家を作ろうとしたか」 ↓ 明治政府の政策について小課題を ↓ 同じ小課題を調べた生徒同士のグループ学習による検討会 ↓ 全体の発表会・質疑応答 ↓ 全体学習課題に迫る (2) 図書研究部
自ら調ベ,学ぶ習慣を身につけさせるために「一人一研究」に取り組ませた。これは,夏季休業と冬季休業を利用して生徒が一人あるいはペアで研究テーマを設定し,図書館の多くの書物を利用し,調べるものである。手順としては下記のとおりである。
各教科から複数の課題を提示 ↓
個々の研究テーマ設定(学級の時間利用)
・学級での発表会(相互評価) ・全校集会での発表会 (各クラス2名,全24名による 研究テーマ例
・惑星について・環境問題
・残留塩素について・白虎隊について
・看板の種類とその役目 etc.様々な目的を持って書物で調ベるということと,お互いに発表し合うことによる充実感から,生徒は自分の力で課題を解決しようとする意識を持ってきた。
また,教師は過去に読んだ書物の中から中学生にも理解できる内容のものを選ぴ,それらの推薦理由,解説を載せた「心に残る1冊」を作成した。そこで紹介された本は,図書館にも揃えたが,生徒は大変興味を示し貸出される回数も多くなってきている。
次グラフは,図書館研究を行った平成4年度と昨年の図書館の利用状況を比較したものである。