福島県教育センター所報ふくしま No.111(H06/1994.6) -013/038page

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図書館の利用状況

(3) 生き方指導部

主体的な学校生活を送るために「積極的な進路指導の展開」「生活にけじめを持った生徒指導の展開」を柱として,研究を進めている。

1. 奉仕部活動の充実
生徒の奉仕部活動を充実させ,望ましい学習習慣の形成を自分たちの手で行うようにしている。(特に学習部員)

2. 毎月1回の進路だより「飛翔」の発行生徒のアンケートなどを題材にしながら今後の生き方に目的や希望を待てるような内容の工夫をした。

3. 校則の改正による生活全体の見直し
生徒心得の全面的な改訂を生徒会を中心に行わせた。

4. 学習の手引の作成と使用法の指導
自主学習を助けるために,より具体的な内容の学習の手引きを作成した。

これらの実践は,授業中のみならず,学校生活全体にかかわるものであり,計画的継続的に行うことにより,生徒の意欲づけに大きな影響を与えている。

(4) 調査・評価研究部

上記3研究部の取り組みの成果について,様々なアンケートやデータの処理を行うことによって評価し,各部に適切なアドパイスを与えている。

アンケートのデータ処理例
・授業の目的意識の変容について
・課題解決のための時間について
・教師からの指導と自主学習について
・学習の充実感について
・学習内容への興味について

V 今後の課題・継続研究の方向

2年間の研究実践により,生徒は自ら目的を持ち課題を解決していく姿勢を見せるようになり,授業への取り組みにも意欲が見られるようになってきた。そして,育ちつつある意欲と上記の手だてが効果的に結ぴ付き,われわれがめざす「生きた知識」の定着が図られつつある。もちろん,まだ土台づくりの段階であり,めざす能力への到達は不十分であるが,≪学習への興味づけ(課題解決型の学習)の工夫→生徒の学習意欲の喚起→自ら学ぼうとする力→思考力→表現力→学ぴ続けるために必要な知識・理解の能力≫という一つの「生きた知識獲得のプロセス」が,教師の指導の中に確立しつつある。

今年度は,小学校との連携をより一層密にし,授業研究の事前研究会には小学校の先生方を招いて指導内容の分析を深め,小学校での指導との関連を深めた授業作りを計画している。また.昨年度作成した基礎学力向上問題第2版の作成,観点別評価の授業への計画的な位置づけ,各教科指導における表現力を高める具体的な手だての立案等を柱に研究を進めたい。


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