福島県教育センター所報ふくしま No.111(H06/1994.6) -027/038page

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担がなされるように,援助・支援した。

<音声を取り入れたコンピュータでの表現活動>

音声を取り入れたコンピュータでの表現活動

3 実践の結果と考察

下記の抽出児の自己評価のグラフやアンケート調査などから,学習に対する児童の適性を生かす指導は,学習意欲の喚起に効果があることが認められる。

抽出児の変容

また,確かめのためのCAI教材の正答率や表現活動などの内容分析から,知識・理解の獲得においても,効果があると考えられる。

<明治維新についての構造図>

明治維新についての構造図 表現活動などの内容分析

上記のことから,学習に対する適性の類型化やそれに基づく追究方法や表現方法の学習過程への設定が,学習意欲の喚起や知識・理解の獲得に有効に働いたと考えられる。特に,学ぴ方を自分で選択することは,学習意欲の喚起に効果があるとともに,それにともない,知識・理解を獲得する重要な要因の一つとして考えられる。

また,課題追究活動や表現活動の場を十分に確保する学習過程を工夫することは,学習に対する適性を生かす指導を効果的にするためには欠かせない条件となる。

V まとめと今後の課題

学習に対する適性を学習過程に生かす指導は,児童の内発的な学習意欲の喚起に少なからず効果があり,その結果,知識・理解の獲得にも寄与できたと思われる。

また,上記の調査結果(グラフ:他の表現活動への希望)から,「児童は様々な表現活動をしたい」と希望していることが分かった。この願いをかなえ,児童の学習に対する適性を更に広げさせるために,学習メディアを充実させるとともに,日々の授業における適性に関する記録を累積し,より児童の実態にあった指導を積み重ねていきたと考えている。

※研究協力者
会津若松市立門田小学校教諭 白井 秀樹


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