福島県教育センター所報ふくしま No.111(H06/1994.6) -031/038page
ている部分または気になっている体力に応じて,自分に合った体操を自ら選んで挑戦していっている姿からもうかがえる。
また,それぞれが選んだ体操で,単元初めと単元終わりを比較してみた。
3つ伸びた 2つ伸びた 1つ伸びた 伸びない 男子 3人 11人 4人 0人 女子 1人 7人 8人 2人 合計 4人 18人 12人 2人 この結果から,わずか2週間あまりの期間ではあったが,34名の子供達が自分の記録を伸ばしていることがわかる。
以上のことから,今回,事前の意識調査をもとに実施した「チャレンジ体操」は,体操の特性を子供達にとらえさせたことと,さらに,目的意識をはっきりともたせ,体操の必要性をより強く意識させることに役だったと考えられる。
2. 複線的な体操教材の工夫について
本単元を実施した結果,実施前には体操を楽しいと感じる子は一人もいなかったのが,実施後には9割以上の子供達が体操を楽しいと答え,が見られた。
チャレンジ体操が楽しかった理由として
○ 目標が達成できたこと
○ 挑戦する目標があったこと
○ いろいろな運動を経験することができたこと
○ やりたい体操が選べたことなどをあげている。それぞれ違う要素の5つの中から3つの体操を選ばせる方法は,子供達の希望を十分に生かし,運動欲求を満足させてやることができたと考えられる。
7.まとめ(1) 成果
今までどちらかといえば一斉指導的な方法で行われてきた体操領域において,個に応じた指導の在り方を探ることができた。
(2) 課題
今回の体操においては選択制で行ったが,今後は子供達一人一人が自分に合った体操を考えていくことができるようにしたい。
研究協力校 福島大学教育学部附属小学校6年4組