福島県教育センター所報ふくしま No.112(H06/1994.10) -024/038page

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例えば,5学年の「円の面積の求め方」では,具体的な操作として円を何等分かし,既習の図形に並べ換えて,求積公式を導き出そうとする。その際に,32等分など手作業では困難になったものをコンピュータを活用すればシミュレーション化して表示することができる。さらに,細分割したものを並ベ換えて表示すれば,並べ換えた形が平行四辺形から長方形に近づくということがとらえられ,円の求積公式へと導いていくことが可能になる。このようにして問題解決の場面でもコンピュータの活用を図ることができると考える。

3. 基礎的・基本的な内容の定着

算数科に限らず,どの教科においても基礎的・基本的な内容をしっかりと定着させることが大切である。しかし,これまでの終末段階などにおけるプリント等によるドリル的な学習では,個別学習といえども全ての児童が十分達成できたという段階にまで導くことは難しい面が見られる。

そこで,児童の習熱の度合によってコース別の問題を設定して取り組ませたり,つまずいた児童にはフィードパックさせたりできるようなソフトを作成し,活用させるようにする。これによってそれぞれの児童が自分の能力やべースに合わせてドリル的な学習を進めていくことができれば,下位の児童ばかりでなく,上位の児童の能力をも伸ばすことができると考える。

こうした面でのンピュータの活用は,今日的な課題である学習の個別化を図っていくことにもつながると考える。

(2) 少ない台数でのコンピュータの活用を推進するための教材ソフトの開発の方法について

コンピュータを学習指導で活用する場合,目的や使い方によって,教材ソフトは次の5つに分類することができる。

1. ドリル型 2. チュートリアル型
3. シミュレーション型 4. 情報検索型
5. 問題解決型

特に,算数科において少ない台数という制約の中でコンピュータの活用を図るためには,この中でも1,3,5を中心にした教材ソフトを開発するのがよいと考える。

さらに.教材ソフトを開発するに当たっては,次のような手順を踏まえるとよい。

[基本設計]・・・・・・ 学習目標の分析,児童の実態の分析,環境設備面での配慮事項の検討,到達目標の決定
[コースの設計]・・・・ コンピュータ活用の明確化,コースの設定,指導過程・指導形態等の決定
[ソフトの開発]・・・・ 作成ツール等の決定,フレームの作成机上での試行,ソフトの製作
[活用と評価]・・・・・・ 実行テストとデバック,授業での活用,評価及びソフトの修正

(3) 少ないコンピュータの台数での具体的


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