福島県教育センター所報ふくしま No.112(H06/1994.10) -025/038page
な活用例について
<1. 問題(事実)の提示としての活用例>≪単元名≫「三角形」(3年)(1/10)
≪ねらい≫ 正三角形や二等辺三角形,直角三角形などを辺や角に着目して分類することができる。
本時は単元の最初の時間なので,導入の段階において,本時のねらいをとらえさせるだけでなく,今後の図形学習に対する児童の学習意欲を喚起するためにも,コンピュータを活用した提示の仕方を工夫した。
そこで,まず本時における問題(三角形の分類の必要性を感じさせる内容のもの)を画面に表示した。次に,下のような7つの三角形を時間をおいて一つずつ表示し,次の三角形が表示されるまでの待ち時間で,児童に「どこに着目すれば仲間分けをすることができそうか」ということを考えさせるようにした。
こうしたソフトを提示する際には,コンピュータからのデジタル信号をビデオ信号に変える市販の変換器を使うと,1台しかコンピュータがなくても,教室の一般のテレビにコンピュータを接続し,映し出して提示することができる。
今,コンピュータが特別なものという意識ではなく,OHP等と同じような感覚で活用するということが求められている。
<2. 問題解決の方法・手段としての活用例>≪単元名≫「三角形と四角形」(2年)
≪ねらい≫ ゲーム「動物ランド」を通して,直線により閉じた図形(三角形,四角形)を作ることができる。(本時1/12)
本時は,単元の第1時目であるので,楽しく身体を動かすゲーム活動やコンピュータによる活動を通して,今後の図形学習に対する意欲や方向性をもたせたいと考えた。
そこで,まず動物園で遊ぶ動物たちの姿をアニメーション的にコンピュータで表示した。次に,動物たちが逃げ出し,授業をしているみんなの教室までやってきたので捕まえなければならないという場面を設定した。そして,児童を俸を使って捕まえる飼育係と動物の役とに分け,教室内で動物の捕獲ゲームを展開させた。
さらに,今度は動物がコンピュータの中に逃げこんだという場面設定をし,ゲームでの活動をコンピュータによる活動に置き換え,棒で囲むという活動をもとに,閉じた図形の意味をまとめさせるようにした。
ここで用いたソフト「わくわく動物ランド」(前福島四小教諭 鈴木清治氏作成)