福島県教育センター所報ふくしま No.114(H07/1995.3) -014/038page
しかも,この傾向は,学年進行とともに増加している。 授業の中での課題について発表しているか
自分の考えに自信がない
「発表していない」生徒たちが,その理由として挙げたものの中で70%に達した回答が,「自分の考えに自信がない」というものだった。
「自分の考えが認められないから」という答えは少なく,発表することへの消極性と主体性の乏しさが感じられる結果になっている。発表しないことがあるのはなぜか
自分なりの感じ方や見方は持っている
では,この中学生たちは,「自分なりの感じ方や見方」も持っていない生徒たちなのだろうか。
この問いに対して,30%の生徒は「とてもある」と答え,「少しある」と控えめな答え方をした生徒と合わせると80%に上り,自信こそ十分とは言えないまでも,それなりの自尊心を抱いていることが分かる。自分なりの考えがあると思うか
発表しないから自信がないのだろうか。それとも,自信がないから発表しないのだろうか。
それ以前に,「発表すること」への教師側の学習訓練が不足しているのだろうか。あるいは発表の学習訓練に際して,自由で何でも言える雰囲気を作る数師の努力が足りないからなのだろうか。
良い書き方を教えてほしい
「作文を書くとき」生徒が−番多く望んでいることは,「良い書き方を教えてほしい」である。
全体的に,主体性の乏しさが感じられるが,これらのことは普段の授業の中の学習訓練と裏腹の関係にあることも考えられる。作文などを書くとき、(発表・討論をするとき)