福島県教育センター所報ふくしま No.114(H07/1995.3) -016/038page

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 小学校3,4年生は,分数や小数の計算が始まる時期であり,この時期に「算数嫌い」が増えることはうなずける。そして中学校1年が決定的な分かれ目となって,その後両極化が進んでいくように観察される。中学校1年の数学は,生徒の学習に大きな影響を与えているように思われる。

授業が分からない

 数学が「嫌いな理由」の中で,最も回答が多かったのが「授業が分からない」である。好きな理由でも「授業」を挙げるものが多く,「授業」によって,数学に対する意識を決定されている。

数学が嫌いな理由
数学が嫌いな理由

どうすれば,数学か得意になるか

 「問題を多く解き」「授業中,先生の話をよく聴き」「予習・復習をする」。生徒たちはよく自覚しているようにも見える。

数学を嫌いでなくするために、努力すること
数学を嫌いでなくするために、努力すること

なぜ,数学を学ぷのか

 「数学を学ぶ目的」について,「数学が好き」「頭の働きを良くする」といった答えは少ない。成績の良し悪しに関係なく,「テスト」「学校の科目」「入試」などの実際的で功利的な理由が多い。

数学を勉強するのは、何のためか
数学を勉強するのは、何のためか

習っていない問題にどう対処するか

 「まだ,習っていない問題にあったときどうするか」という問いに対して,「自分で調べる」という答えが50%以上ある。成績別に見ても,下位の生徒でも50%近いのである。

まだ習っていない問題があったとき、どうするか(2年)
まだ習っていない問題があったとき、どうするか(2年)

 数学に関して,挑戦意欲と自覚は想像以上に高いようにも感じられる。その意欲が継続的な努力として定着するために,普段の授業の中でどのような指導を試みていくかが,問われているのであろう。


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