福島県教育センター所報ふくしま No.115(H07/1995.7) -032/042page
いくようにする。
(4)「自分のよさ」とは,子供一人一人の見方, 考え方,感じ方,発想,表現や工夫の仕方など その子の持ち味ととらえる。ともに学び合う中 で,子供は自分のよさに気づき, 意欲につながると思われる。
III 研究の実際と考察
1.検証授業計画
(1) 単元名 あさとあそぼう
(2) 活動計画 (略)
(3) 検証授業案
1.(丸囲み) 本時の活動名
まるもりひろばへいこう2.(丸囲み) 本時のねらい
まるもりひろばのあきを見つけることができる。3.(丸囲み) 活動過程
主な活動
○予想される子どもの姿
●教師の支援 *評価
1.まるもりひろばへいくための準備をし、約束の確認をする。 あきをさがしにいこう。
- まるもりで〜をとるぞ。
- ぼく、かごをもってきたんだ。
- どうろは気をつけていこう。
- 何がいるかな。たくさんいるといいな。
- まるもりひろばまでの往復の交通安全について確認する。
- 自分で考え、準備してきた意欲的な姿を認める。
- 学校からまるもりひろばへ行くまでの自然の様子にも目をむけた子どもの気づきや活動を認める。
2.まるもりひろばで、あきをみつける。 まるもりひろばであきをみつけよう。
- いっしょにさがそう。
- これは何ていう虫かな。
- バッタをみつけたよ。
- あっ、くりがいっぱいだ。
- どんぐりをひろったよ。
- 〜くん、すごいな。
- 〜くん、おいでよ。
- 先生、ぼく〜みつけたよ
- 子供たちの思いが十分引き出せるようにたっぷりと自然にひたらせ、教師は子供の活動を見守ったり共に活動する。
- 一人一人の気づきを大切にし、自分から自然にかかわれるようにする。
- *何に関心を持ってあきをみつけようとしているか。(行動観察)
- 何をしたらいいかわからない(G男、L子)や、なかなか行動できない(K子、J男)などに拾った実を見せたり、友達のとった虫を見せるなどして活動に入らせる。
- 自由に活動しているなかであきへ気づきがみられる子を認めほめる。
- *あきをみつけることができたか。(行動観察)
3.学校へかえる。 がっこうへかえろう。
- こんどは学校でかえるかな
- わたし、こんなにつかまえたよ。
- これであそぼうよ。
- 一人一人のみつけたあきを認め、安全を確認し学校へ帰る。
2.検証授業の実際と考察
(1)検証の観点
1.(丸囲み) 地域素材を生かした活動を工夫することにより,一人一人が自分の思いや願いを持って自分から自然に対してはたらきかけることができたか。
2.(丸囲み) 活動の中で,一人一人に応じた言葉かけを行うことにより個のよさを生かし,意欲的に活動していたか。
3.(丸囲み) 活動の様子やつぶやきなどの観察や,「みつけたよカード」などから子供の変容・気づきをとらえる。
(2)指導の概要
1.(丸囲み) 地域を生かし,子供の思いや願いを大切にした活動の工夫
◎安子島の秋→梨の産地である安子島地区→ 梨の選果場を単元の導入に取り入れた。家で梨を栽培しているN子の話を,活動のきっかけとした。
N子の話から お母さん,もう選果場に行っているよ。うちの梨が出ているんだ。今年は水くれ,大変だったよ。わたしも山の畑に水くれるのを手つだったんだ。 ◎子供たちが,春から何度か行っていてよく 知っている身近なまるもりひろばでのあきさ がしは,子供が自由に活動し,十分遊びに集 中できる環境として設定した。
2.(丸囲み)教師の支援・言葉かけ
日ごろの活動の観察や,つぶやき,「みつけたよカード」などから,子供の思いや願いを把握し,一人一人のよさを生かすために個に応じた支援・言葉かけに努めてきた。
次のような観点で,子供を観察し記録に残し,活動にいかしていくようにした。