福島県教育センター所報ふくしま No.115(H07/1995.7) -033/042page

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  • どんなことに興味・関心を持っているか。
  • 自分なりにどんなはたらきかけをしているか。 
  • 友達とどんなかかわりをしているか。
  • どんなことに気づいているか。

 検証授業では,教師の支援として,全体には,子供とともに活動し,活動を見守ることと,安全指導と約束の確認。個に応じては,大変意欲的で活動も活発なA男は,温かく見守り,活動が停滞しがちなK子は,手助けや助言を与え,表面には出ないが,自分なりのこだわりで活動しているG男は,認め励ました。

《実態調査と活動の記録・教師の主な言葉かけ》

 ● 子供の実態調査

  1.A男 2.G男 3.K子
つくっている つくっていない つくっていない
さわられる/大好き さわられないものが多い さわられない/すきじゃない
どんぐり こまをつくったりして遊んだことがある 遊んだことがない 遊んだことがある

 ● 前時までの様子と本時の活動の様子

 

前時までの様子

本時の活動の様子

A男
  • 自分からすすんで自然にはたらきかけることができ「先生、みつけたよ。」とよく話してくれた
  • まるもりひろばへ先頭になって出かける。案内役をはりきってつとめ、中心になって活動した。行く途中でもいろいろ見つけていた
G男
  • あきをみつけようという活動でもバッタやイナゴには興味を示さず(さわられないので)アリをさがしていた。
  • 友達がとったものにも関心がなかった。
  • 準備してきたものは、虫かご、あみ。
  • とんぼはつかめるので、夢中になって一人で13匹もつかまえた。虫を見せてもなかなかさわろうとしなかった。
K子
  • 虫はさわられず、自分でとっていたのはネコジャラシやメナモミなどであった。バッタを見つけた友達から一匹もらってうれしそうであった。
  • はじめは、友達が虫をとっているのを見ているだけだったが、軍手をかりると少しずつ手を出し、やがて自分でつかめるようになった。はじめてのことでとてもよろこんでいた。

 ● 教師の主な言葉かけ

教師−「   」,子供−『   』

1.(丸囲み) A男の活動を受容し、ともに活動する。

  • 「わあ、いっぱいあるのね。」
  • 「A男くんが拾ってきてくれたどんぐりの木はどれ?」
  • 『先生、こっちだよ。ほら・・・・・・』
  • 「すごいね。」
  • 「みんな、見てごらん。」
  • 「これは、何かな?」
  • 『ぼく、知っているよ。』
  • 『これと同じだよ。』
  • 「よく知っているね。みんなにも教えてあげよう。」
  • 『これは毒なんだよ。』

2.(丸囲み) G男の活動を見守り,さらに気づきを広げる。

  • 「G男くんは何をさがしているの。」
  • 『ぼく、とんぼだよ。』
  • 「虫かごやあみも持ってきたのね。」
  • 「たくさんつかまえたね。すごいなあ。」
  • 『うん。』
  • 『ほら見て、もう13匹。』

 

  • 「G男くん、バッタいたよ。つかまえようか。」
  • 『バッタはいらない』
  • (帰りぎわに)「ほら、外側からそっとさわってごらん。」
  • (おそるおそる手をのばしてみたが、あまり興味をしめさなかった。)

3.(丸囲み) K子の思いを引き出し、感動を共有する。

  • 「あら、くりひろったのね。」
  • 「ほんとだね。いいね。」
  • 『すすきもあったよ。』
  • 「K子ちゃん、バッタがいっぱいいるよ。」
  • 「いっしょにとってみようか。ほら、つかまえた。ふくろに入れて。」
  • 『うん。でもつかめない。』
  • 「ぐんてかそうか。手ぶくろしてから、つかめるかもしれないよ。」
  • 『うわあ、うごく!』
  • 『うーん(手ぶくろをしてバッタにむかう)』
  • 『あっ、つかまえた。くすぐったい。』
  • 「つかめたね。よかったね。」
  • 『うん。つかめたあ。』

(3) 考察

1.(丸囲み) 地域素材を生かした活動の工夫

 「あきとあそばう」の導入に地区内にある『なしのせんかじょうへいこう』という小単元を入れた。安子島の梨という身近な素材であり家で梨を栽培している子もいて興味を持っ


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