福島県教育センター所報ふくしま No.116(H07/1995.11) -011/042page

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4 算 数

 小学校に入学したばかりの児童は,「はやく勉強が始まらないかなあ。」と心待ちにしている。学習への意欲がありありと見られ,算数の学習への期待も大きなものがある。しかし,学年が進むにつれて「算数嫌いがふえている」としばしば指摘されている。いったい何が問題なのだろうか。

 ここでは,児童が算数の学習に対して,どんな意識を持ち,どのような学習行動をとっているのか,児童の側に立ち,探ってみたい。

(1)算数についてのイメージ

  まじめに勉強するとわかる教科

算数についてのイメージ(4〜6年)
算数についてのイメージ(4〜6年)

 このグラフによると,児童は「まじめに勉強す るとわかる教科」,「計算できることが大切な教 科」など,算数学習について肯定的なイメージを 持っている。「仝式を覚えること」と「新しい考 えを見つける」という2つのことは,矛盾したこ とのように思えるが,児童にとっても,同じよう に肯定的にとらえることができるものなのであろ う。

 算数は教材の系統性が重んじられている教科であり,学習内容が積み重なっていく教科である。

 しかし,「楽しい教科」「わかりやすい教科」 ということになると,全体として肯定的なとらえ方であるにもかかわらず,学年を追うごとに否定 的回答が増加していることは,気になる点であろ う。6年生では,「どちらかといえば」という児 童をふくめると,否定的な児童が44%にも達して いる。

算数は楽しい教科でです
算数は楽しい教科でです

算数はわかりやすい教科です
算数はわかりやすい教科です

 このように,算数の学習が,高学年になるほど児童にとって,楽しく,わかりやすい教科ではなくなってきていることが伺われる。

 そこで,算数に対する好き嫌いの調査の中でその傾向と好き嫌いになる分節点,その理由について探ってみた。

(2)算数の学習に対する好き嫌い

  『算数が好き!』は約6割

算数の学習に対する好き嫌い(4〜6年)


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