福島県教育センター所報ふくしま No.116(H07/1995.11) -034/042page

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 えない」と苦情があったため,各項目を固  定しないで柔軟にノート作りをさせること  にした。その際,教師が赤書きで学習のし  かたやノートのまとめ方について評価し,  励ましの言葉を書いてやった。

  毎時ごとに確かにノートにまとめる力は ついてきており,パターン化して書く活動 は,自分なりの考えを持つきっかけにもな っている。中にはイラストや吹き出しを工 夫して使って自分の思いを表現する児童も 出てきた。

  しかしながら,運筆は個人差が大きく, 大変時間がかかる上に,書くこと自体に抵 抗のある児童に対する配慮(例えばワーク シートなど)の必要性を感じる。

<「問題解決の木」に対する意識調査>
「問題解決の木」に対する意識調査

ノート作りの変容

<ノート作りの変容>
ノート作りの変容

V.研究のまとめ

  1. 問題解決能力を育てるには,問題解決の過程を繰り返し体験させていくことが前提である。その場合,学習課題を単に順序ごとに並べただけの学習計画表では課題解決のための途中経過が見えにくく,結論を有機的に組み込むことができない。

  一方,「問題解決の木」は,問題を発見して解決する一連の過程を活性化させながら明確に踏ませることができ,問題解決学習のし  かたを身につけさせるために寄与していたと  考える。

  2.  問題解決学習の流れをたどり,その項目に沿ってノート作りをする活動は,問題解決学習をする上でよりどころになった。

  特に,「友達の考えを聞いて」の項目を設けることによって友達の発表に耳を傾け,自分の考えと比べながら友達のよさを学ぽうとする態度があらわれてきている。


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