福島県教育センター所報ふくしま No.116(H07/1995.11) -039/042page
講座だより
基本研修(初任者研修,経験者研修I,経験者研修II)
生 活 科 講 座
学 習 指 導 部
新しい発見がたくさんあった。実際に教育 センター付近を歩き,探検を行い,マップ作 りを行ったが,グループで探検することの楽 しさ,見知らぬ人との出会い,小さな春の発 見など,子供の立場に立ち活動することがで きた。子供の気持ちにわずかながらも近づく ことができたような気がした。
これは,昨年度,小学校初任者研修生活科講座を受講された先生の感想の一部です。感想には,「探検とマップ作り」の活動をすることで,教師の立場では気付かなかった多くの気付きが見られます。
生活科は,「具体的な活動や体験を通して学ぶ教科」であり,また.「子供の側に立ち−人一人の子供のよさや可能性をのばす教科」とも言われています。これらの教科の特質を生かすために,教師自身が具体的な活動や体験をし,その活動の楽しさや難しさを味わい,それらを生かした活動計画を立てることは大切なことと考えられます。
教育センターにおける生活科講座は.生活科全 面実施の一年前の平成3年より始まりました。当 初は,新設の教科であることを踏まえ,生活科の 目標,内容の理解や指導計画の作成にカを入れて きました。昨年からは,実際に外へ出てのマップ 作りやたたき染め,草木染め,しおり作り等,体 験的な活動を取り入れています。
各研修の内容は次のようになります。
◇ 講 座 内 容
○ 初任者研修
- (講義)授業ビデオ討論
- (実習)瀬上探検とマップ作り
- (実習)草木染め・しぼり染め
○ 経験者研修T
- (講義) 生活科授業の在り方
- 講師 小学校教論
- (演習) 小単元展開計画の作成 ―複線型展開計画―
- (実習) しおり作りとたたき染め
○ 経験者研修U
- (講義) 新しい学力観に立つ生活科の授業の改善
- 講師 文部省教科調査官 鴫野 道弘
- お茶の水女子大教授 無藤 隆
- (演習) 年間の単元構成と配列表の作成 ―学校実態シミュレ−ションによる―
文部省教科調査官 鴫野 道弘先生の講義の中 に,「生活科では子供たちに 汗のにおいのする知 識 を身に付けさせたい。」という言葉がありまし た。机の上だけでの知識獲得でなく,体験を通し ての知識獲得を大事にしたいということです。講 座においても大切にしていきたいことだと考えて います。