福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -017/042page
その後、タケシは・・・?
1 学級の様子
タケシの様子から、自分の学級づくりに疑問 を持った担任は、子どもたちの様子を詳しく観 察することにした。
すると、多くの子どもたちが、自分の気持ち や考えを素直に表現できずに、ただ相手に合わ せているだけで、よそよそしく接していること に気づいた。
う〜ん、自分の気持ちや考えが素直に表現できる、 そして周りもそれを温かく受け入れてくれる、そんな学級になってくれたら・・・。 そこで担任は、まずは自分の気持ちや考えを 表現できる雰囲気をつくっていくことから始め ることにした。
「そういえば、学級の雰囲気づくりに役立つものが・・・。あった!これだ!」
2 学級活動の時間
担任は、タケシのことを思い浮かべながら、 『どれにしようかな?』というゲーム(実習) をこのクラスに合うようにアレンジして、学級 活動の時間に行うことにした。
《学級活動の時間配分》
- 本時の説明とウォーミングアップ (『ミラーリング』)・・・・・・・・15分
- 『どれにしようかな?』・・・・30分
- 本時のまとめ(振り返り)・・・5分
『ミラーリング』の概要
- 2人1組になって、1人が鏡になり、も う一方の人を映し出すという想定で行う。 鏡になった人は、相手の人の動きを、そっくりにまねるように努める。
- 映す人は、鏡になった人を困らせないよ うに配慮して動く。
『どれにしようかな?』の概要
- それぞれの質問について、4つの選択肢 を準備し、その中からいちばん自分に合っ ていると思われるものを選択し、所定の場 所に移動する。
- 同じ項目を選択した者同士で、その理由 について自由に話し合う。また、教師の意 図的指名により感想等を出し合い、それぞ れの考えを全体に知らせる。
- 自分の選択の傾向を知るとともに、友達 の考えを知るきっかけとする。
『どれにしようかな?』の質問項目
1 どの季節がいちばん好きですか。
A.春 B.夏 C.秋 D.冬
2 どこに住みたいですか。
A.都会 B.郊外 C.農村 D.山の中
3 どの国へいちばん行きたいですか。
A.イギリス B.エジプト C.フランス D.中国