福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -019/042page

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イラスト   ほどなあと思いっぱなしだったんだ・・・。
タケシ君は、どんなふうに感じたかな?
タケシ:

マナプ君が言ったこともそうだけど、今まであまり話をしていなかった人とも話せたことがよかったと思いました。

それと、 友達の話を聞いていて自分の予想とだいぶ違うなあと思ったことが、何度かありました。
担 任: そうかあ。タケシ君は、友達の新しい面を見つけたんだな。すばらしいことだよね。他の人はどうかな?
サチコさんはどう?
サチコ: 私もタケシ君と同じで、今まで「こんな感じかなあ」と思っていた人が、ぜんぜん違うところを選んでいたので驚きました。 それに、自分の考えをしっ かり発表した人がいたのでとっても感心しました。
担 任: ふ〜ん、なるほどなあ・・・。ひとりひとり、いろいろな考えがあるんだ。 みんなが、お互いに思ったことを素直に言い合えるようにしていけたらいいなあ・・・。

4 学級活動を終えて

  この実習をした日の清掃の時間。

  タケシは、今まであまり話をしたことのない シズカから、『秋を選んだ理由が私と同じなん で、びっくりしちゃった』と声をかけられた。 突然声をかけられたタケシは、シズカを見つめ たままだった。

  清掃を終え、タケシは何となくあたたかいも のを感じ、“友達っていいな”と思わずほはえ みながら教室へ戻っていった。

そして、タケシは・・・?

  このような実習を何度か実施してみると、学 級の子どもたちは再び活気づき、自分の気持ち や考えをのびのびと表現し始めました。

  級友とのかかわりが薄かったタケシも、周囲 の言動に意を注ぐようになってきました。

  しかし、タケシが心を割って話のできる友達 は、まだ限られています。

実習を行う際の   4つのポイント
  1. 受容的、支持的なかかわりを大切にする。 発言も無理強いしない。
  2. 感じたことなどを自由に述べ合う。  (グループ、クラス全体で)
  3. 選択人数が少なくても、 孤立感を味わわないように配慮する。
  4. 実習の終わりには、 全員で必ず振り返り を行う。

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