福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -019/042page
4 学級活動を終えて
この実習をした日の清掃の時間。
タケシは、今まであまり話をしたことのない シズカから、『秋を選んだ理由が私と同じなん で、びっくりしちゃった』と声をかけられた。 突然声をかけられたタケシは、シズカを見つめ たままだった。
清掃を終え、タケシは何となくあたたかいも のを感じ、“友達っていいな”と思わずほはえ みながら教室へ戻っていった。
そして、タケシは・・・?
このような実習を何度か実施してみると、学 級の子どもたちは再び活気づき、自分の気持ち や考えをのびのびと表現し始めました。
級友とのかかわりが薄かったタケシも、周囲 の言動に意を注ぐようになってきました。
しかし、タケシが心を割って話のできる友達 は、まだ限られています。
実習を行う際の 4つのポイント
- 受容的、支持的なかかわりを大切にする。 発言も無理強いしない。
- 感じたことなどを自由に述べ合う。 (グループ、クラス全体で)
- 選択人数が少なくても、 孤立感を味わわないように配慮する。
- 実習の終わりには、 全員で必ず振り返り を行う。