福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -021/042page
させながら話し合い、自分たちの考えを修正・ 補足し、異体的な解決の計画書を作っていく。
(3)問題や解決方法が常に確かめられるような計画書作り
計画書には「方法」「結果の予想」「準備物」 を書くようにし、発表の場でも生かせるように、 図や絵を多く用いるようにする。また、実験中 は計画書を譜面台に載せておき、問題や方法の 確認や計画の変更をしやすいようにしたり、実 験終了後の話し合いにも使いやすいようにする。
IV 研究の実際と考察
1 検証授業計画
(1)単元名 水溶液の性質とはたらき(6年)
(2)授業仮説
問題に対して、自分なりの解決方法をノート に明らかにさせるとともに、解決方法別のグル ープで話し合うことによって具体的な計画書作 りをさせれば、見通しを持って意欲的に問題解 決に取り組むであろう。 2 検証授業の実際と考察
(1)検証の観点
- 自分なりの解決方法がノートに明らかに できるようになったかを、アンケート調査や前単元「ものの燃え方と空気」でのノートとの比較からとらえる。
- 個々の解決方法が計画書作りに生かされているかについては、同じ解決方法のグループでの話し合いの様子や、個々のノートと計画書との比較からとらえる。
- 計画書作りは意欲的に問題解決活動に取り組む上で有効であったかを、アンケート調査や教師の目から見た児童の様子からとらえる。
(2)児童の様子
どの児童も、問題に対する自分の解決方法を 持って、グループ作りをすることができた。計 画書作りのための話し合いでは、司会役になる 児童がなかなか決まらないグループもあったが、 自分のノートを見ながら考えを発表したり、友 だちの意見を聞いたりしている児童が多かった。
記録係になった児童が、画用紙に色分けしな がら計画を書いていた。
実験中は、確認のために計画書を見る児童が 多かったが、計画書を作った時に内容を覚えて しまったのか、ほとんど見ない児童も見受けら れた。
実験終了後、結果やわかったことを記録し、 計画書や実験したもの(生の結果)と一緒にそ れぞれのグループのテーブルの上に置いた。そ して、一人一人がグループを回り、結果やわかっ たことを見ながら自分のグループや他のグルー プの友だちと話し合ったりして、情報交換を行 っていた。それが、全体の話し合いにも生かさ れるようになってきた。
(3)考察
- 自分なりの解決方法を明らかにするノート作りについて個々のノートを見ると、「ものの燃え方と