福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.118(H08/1996.7) -023/042page

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空気」の単元と比べて、解決方法を図に表したりするなどして、それぞれに進歩が見られた。 下位児も、自分の考えを自分で書けるようになってきている。

   2.  同じ解決方法のグループで計画書を作るまでの話し合いについて(資料1・2)

   グループ内で自分の考えを話すことについては、多少よくなってきているが、まだ、自分の考えに自信がない様子が見られる。

   3.  問題解決のための計画書作りについて(資料2・3) 

  計画書作りが役に立ったと考えている児童が 多い。計画書は、「やることがわかる」ための 手助けになるとともに、協力して解決すること の楽しさを認識したり、他のグループの実験を 理解したりするのに役立ったと考える。

(資料2)児童の意識の変容(5月と11月のアンケートより)
(資料2)児童の意識の変容

(資料3)方法別グループで計画づくりをしてから実験をしたことについて

  • 実験の方法が、すぐわかった。
  • やり方がわからなくなったとき、計画を見てわかった。
  • 順序がわからなくなったとき、計画を見てわかった。 
  • 次にやることがわかった。
  • 計画を見ながらやると、まちがわないでできる。
  • 計画を立てると、実験がやりやすくなった。
  • 計画は便利だった。
  • 他のグループの計画がわかるようになった。
  • グループで協力してできた。
  • みんなで計画したのが楽しかった。
  • 協力してこんなにできたのは初めてだった。
  • ふだんの生活に役立った。
  • 計画書通りにならないこともあった。
  • いつも私ばかり書いたので、いやだった。 

 V 研究のまとめと今後の課題

 1 研究のまとめ

  1. ノートに自分の解決方法を明らかにできるようなノート作りをすることは、自分なりの解決方法を持っために有効であったと考えられる。
  2. 自分の考えを持つことで、計画書作りや実験に意欲的に取り組むことができた児童が多く見られた。
  3. 同じ解決方法のグループで話し合い、具体的な計画書作りをしてから実験したことは、意欲的に問題解決活動を行うことに有効であったと考えられる。
  4. この研究を通して、理科が大変好きになった児童が増えたことは、大きな成果であった。

 2 今後の課題

  1. 目的を十分理解させるための計画書作りや、結果をまとめる段階でのグループの話し合いの仕方の工夫。
  2. 解決の方法ばかりにとらわれがちな児童の問題意識の持続のさせ方。
  3. 話し合いのリーダーとなる児童の育成。

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