福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.120(H09/1997.2) -021/042page
4 研究の実際と考察
1 検証授業計画
(1) 題材名
「美しい合唱のひびきを」
(2) 学習計画(総時数25時間)2 検証授業の実際
(1) 検証A
1 教材「静かにねむれ」
2 本時のねらい(13/25時)
旋律と和声の響き合いを感じ取ることができる。3 授業仮説
「静かにねむれ」の旋律に合わせた和声を合唱で創りあげる活動を経験することにより和声感が身に付いていくであろう。4 実践の概要
ここでは、和音進行を合唱で表現する活動を取り入れた。I度・W度・V度の和音を高音部・中音部・低音部に分け、自分でパートを選んでグループを作り、それぞれ練習し全員で合わせることによって和音の響きを味わう活動である。まず、パート練習を階名で行い、慣れてきたら自分たちで判断し「ア」や「ウ」で歌わせた。児童は、階名唱では大体正確に歌うことができたが、言葉になるとやはり音程が不安定であった。なかでも中音部が難しく、なかなか和音ができなかったが、だんだん慣れてくると他のパートにつられるという児童も少なくなった。最後には旋律を歌うグループを作り、旋律と和音伴奏という四部合唱で演奏した。この後の授業でも音の受け持ちをかえるなどして「静かにねむれ」をこのようにア・カペラの四部合唱で演奏することを取り入れた。
(2) 検証B
1 教材「児童の選んだ曲」
2 本時のねらい(23/25時)
自分なりの曲のイメージをもちながら、協力して表現の工夫をしようとする。
3 授業仮説
これまでの過程において児童に和声感が育ていれば、グループ学習において、音程のみ