福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.120(H09/1997.2) -028/042page

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研究紹介

    簡単にできる植物検索法

 〜身近な被子植物(双子葉一類)を対象にして〜

            教育センター科学技術教育部 白瀬 豊

1 研究のねらい

 「理科の授業で野外観察を実施したいが、植物名がわからないので不安である。」また、「採取してきた植物の名まえを子供に尋ねられた際、適切な指導ができない。」などの声をよく耳にする。これらのことは、植物を調べる場合、図鑑の活用は不可欠でありながら、図鑑活用の方法がよくわからないことに原因があると考えられる。

 植物についての専門的な知識がなくても、図鑑の「索引」を利用できれば、誰にでも図鑑を活用することができると考えられる。「索引」には科名が記載されているので、科名を簡単に判断できる検索法があれば、それにしたがって検索することにより、調べようとする植物の科名を特定できる。次に科名から索引を利用して図鑑を調べることで種名の同定などが簡単にできると考え、科名を特定できる「植物検索法」について研究を進めた。

 この研究は、1年次の実践結果から判明した問題点を検討して工夫・改善し、次年度に再度実践した2カ年にわたる継続研究である。

2 研究の内容

1 検索方法の検討

 図1のような方法が一般的であり、広く採用されている。この方法だと植物を観察して正確な情報を収集できても、植物についての専門的な知識がないことが障壁となり、ある程度のレベルに達していない人には、種名を図鑑で正確に短時問で同定することは困難である。

 そこで、図2のように調べようとする植物と図鑑の橋渡しをする方法として、石戸忠氏考案の「新しい植物検索法」を取り入れ、その中の「検索表」を工夫して、誰にでも簡単かっ正確に種名の同定ができる方法を考えた。

(図1)広く採用されている一般的方法(図2)簡単で正確な方法


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