福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.124(H10/1998.7) -021/042page

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連載コーナー

あ な た も カ ウ ン セ ラ ー
〜豊かな人間関係を育む指導援助〜

教育センター教育相談部

   
124号 「グループ・エンカウンター」の実施による学級の人間関係づくり
125号 「アサーショントレーニング」の実施による学級の人間関係づくり
126号 「グループワーク」の実施による学級の人間関係づくり

 どんなことにも一生懸命取り組むA先生が、ここ数日間は元気がありません。今日も帰りの会を終えて職員室に戻って来るなり、椅子に座って深いため息をついています。
 学年主任のB先生が声をかけました。

 
B先生; どうした。何か、心配事でもあるのか?
A先生; ……うちのクラス、……このごろ何というか、活気がないんです。……帰りの会の「今月の歌」なん     て全然のってこないし……。係の生徒は一生懸命にやってるんですけど、……まわりが……。
B先生; そうか、……“笛吹けど踊らず"って感じなのか?
A先生; はい……。授業中の発問にも答えてくれないし……。あの生徒ならわかっているはずだと思って指名しても、 簡単に「わかりません」なんて言うし……。
B先生; だれも反応してくれない……。
A先生; そうなんです。最近は体育の授業で球技をやっても、全体的にダラダラしてるし……。何か、いい方 法、ないでしょうか……。
B先生; うん……、「グループ・エンカウンター」をやってみようか……。
A先生; 何ですか? それ。
B先生; いろんな活動を通して、出会いとかふれあいを体験させるんだけど、学級の雰囲気づくりにとてもいい ものなんだ。僕も手伝うからやってみないか?

 児童生徒は、学年が進むにつれて、集団の中で自分の考えや感情を表現するのを避けるようになる傾向があります。「こんなことを言ったら、みんなに何と思われるだろう」など、周囲からの評価も気になります。
 このような状況の中、児童生徒がお互いの気持ちを素直に伝え合い、受け止め合えるような、学級の人間関係づくりが求められています。
 連載コーナー「あなたもカウンセラー」第1回目の今回は、豊かな人間関係づくりに役立つ「グループ・エンカウンター」の実際について紹介します。


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