福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.124(H10/1998.7) -024/042page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

た」とか、「ウソ言っちゃった」とか、「□□さんて、△△だったんだ」とか……。 お互いに感じたことや、今の気持ちを、素直に発表し合おう。これもさっきと同じように、批判しないで 聴くようにしよう。発表の順番を決めてからだね。じゃ、スタート。

担任  班長がリードしている班、ジャンケンで順番を決めている班、手を挙げて「ハイ、ハイ!」などと言っている生徒がいる班など、各班ごとにいろいろな進め方をしています。

H 子; C子さんは、どうでしたか?
C 子; 私……、みんなの前で自分の気持ちを発表できたし……、友だちのことも 分かったので、とても嬉しかったです。

E 男; オレ……、はじめのうちは、みんなを笑わせようと思って、わざと変なこと 言ったりしてたんだけど、途中で、何か……、「本当に言いたいことは、別なことなんじゃないか?」って 思ったんだ。でも、やっぱり芸能界に入りたいなあ!

豊かな人間関係づくりとグループ・エンカウンター
 「 エンカウンター 」とは「心と心のふれあい」とか「本音と 本音の交流」という意味です。リーダー(教師)が見守る中で、集団でのエクササイズを通し不安や緊張をやわらげ、 温かな、裏腹のない人間関係を体験させるのが、「グループ・エンカウンター」の目的です。
 「 グループ・エンカウンター 」では、他者および未知の自分自身 との出会いと、感受性豊かな人間的成長を目標にしています。参加者自身が心理的に成長し、対人関係を改善・発展 させることができるように、1(丸囲み)自分の本音を知る、2(丸囲み)自分の本音を表現する、3(丸囲み)自分の本音を 主張する、4(丸囲み)他者の本音を受け入れる、5(丸囲み)他者を信頼する、6(丸囲み)他者とのかかわりをもつ、の 6つの体験ができるように、エクササイズを工夫することが大切です。
 「 シェアリング ( ふりかえり )」とは、話し合いを通して お互いの思いや感情を分かちもつことです。「グループ・エンカウンター」では必ずシェアリングが行われ、この シェアリング自体が集団心理療法的なはたらきをします。参加者全員が平均的に発表し、批判しないで聴き合うこ とができるような配慮が必要です。このシェアリングの有無が、同じような楽しい活動であるレクリェーションとの 大きな違いです。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。