福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.124(H10/1998.7) -030/042page
検証授業における指導計画作成に当たっては以下の視点に基づいて行った。
(1) これまでの「我が国の伝統音楽」、「世界の民族音楽」等の独立した題材設定に基づくのではなく、音楽を構成する規則を軸にジャンルを越えてさまざまな音楽に接する場面を設ける。
(2) 教師側からの伝達によるのではなく、生徒が体験を通して自らそれぞれの音楽の規則や特質を発見したり、感じ取ったりできるように配慮する。2 題材の設定
(1) 題材名「リズムパターンの反復による音楽」
(2) 題材設定の理由
「リズムパターンの反復」の規則を構成要素として持っている音楽としては、以下のものを挙げることができる。
1(丸囲み) 西洋スタイルによる音楽
・ シャコンヌ、パッサカリア、舞曲など
・ 20世紀のミニマルミュージック
・ ロックやラップミュージックをはじめとする、ビートを伴うポピュラー音楽
2(丸囲み) 我が国の伝統音楽
・ 雅楽
・ 祭りばやしの音楽
3(丸囲み) 世界の民族音楽
・ 韓国の農楽、サムルノリ
・ インドネシアのケチャ、ガムラン音楽
・ 中南米のサンバ、ボレロ、クラーべ等
・ アフリカ諸国の民族音楽3 使用楽曲
(1) Boφwy「DA・KA・RA」(日本)
(2) サンバ(ブラジル)
(3) ケチャ(インドネシア)
(4) 雅楽「越天楽」 注1 (日本)
(5) 農楽(大韓民国)
(6) ドラム合奏(セネガル)
注1この楽曲は中学校1年の共通教材であるが、「リズムパターンの反復」について理解しやすいため、教材として取り上げた。4 指導計画 (4時間)………(略)
5 活動内容と思考の流れ及ぴ問題提起
6 授業実践の概要
ここでは、「雅楽『越天楽』」を教材とした第3時の授業実践について概要を述べる。
「雅楽『越天楽』」(以下「越天楽」と表記