福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.124(H10/1998.7) -034/042page

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のあるいくつかの用語を紙面上に配置し、関係があると思う用語同士を線で結び、その線の横に用語と用語を関係付ける言葉を記入する方法である。概念をバラバラな知識としてではなく、知識が相互に関係付けられた網の目としてとらえる考え方である。
2(丸囲み) イメージ図
 素朴概念についての事前調査から、「とける」ということを理解させるためには、溶質と溶媒の相互関係に注目させる必要があると考えた。ものがとけているという現象は、溶質が目に見えないので言葉では説明しにくい。そこで水溶液の中で「食塩」と「水」がどのようになっているのかを考えさせるため、水溶液のイメージを図にかく活動を取り入れた。
 なお、本実践では、素朴概念の調査で把握した児童の考えを生かすため、単元を通してT・T方式により授業を行った。 (図2)

図2 T・T方式による授業

図2

3 結果と考察
(1) 素朴概念の変容
 下の表は、例としてあげた砂糖水の濃さについての素朴概念の調査で、児童が単元学習前(事前)に選んだ選択肢が、授業後と単元学習後(事後)でどのように変化したかをまとめたものである。丸数字は児童番号、ア〜キは2(1)の調査用紙の選択肢符号、網掛けは正答(イ)を選んだ児童を示している。さらに、右端のA〜Dのアルファベットは、次の4つのタイプを表している。

表


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