福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.125(H10/1998.11) -015/042page

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(3) 問題提示の仕方を工夫する。
 先の問題で考えるならぱ、A室とB室だけを見せ、どちらがこんでいるかを考えさせる。次に、B室とC室を見せ、同じように考えさせる。このように一方の量をそろえることを強調することができる。さらに、「A室とC室はどちらがこんでいるのだろう。」という、新たな問いが生まれやすい。

【中学校2年数学】
1 「大領域」別に見た到達状況


平成7年度 平成9年度
本県通過率 全国比 本県通過率 全国比
数と式 44.6 97 44.5 97
図  形 55.3 87 55.1 87
数量関係 29.7 83 31.8 89

 今回の調査では、「数と式」は全国平均に近い水準であるが、依然として3領域すべてが全国平均を下回っている。

2 「数量関係」の通過率と全国比

(上段:平成7年度、下段:平成9年度)
中 領 域 本県通過率 全国比
数量関係 数の表現方法と数の適切な使用 36.1
36.9
86
88
1次関数 29.5
31.1
81
85
資料を集め整理し傾向を知ること 29.0
32.2
88
98

 表に見られるように、「数量関係」では1次関数が低い。これは、他の大領域の中領域と比較しても最も低いものである。

3 授業改善に向けて
 ここでは、「1次関数」についての指導の要点を述べてみたい。

図 (1) 図などとの関連により、1次関数の式を理解させる。

グラフ (2) 「1次関数でない」ものとの比較により、1次関数を特徴づける。

図 (3) 対応表・グラフ・式の相互関連を図った指導をする。

 なお、詳細は「福島県の児童生徒の学力の到達状況に関する研究」(福島県教育センター平成10年3月)をご覧ください。


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