福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.126(H11/1999.2) -009/046page

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の単元的なまとまりをもった『思いやりの心を育む』道徳学習を展開する。
2(丸囲み) 飼育・栽培活動と人とのふれあい活動を柱とした体験活動の充実を図る。そして、学年の発達段階に応じて、柱となる体験活動を設定する。
・1年 あさがおの栽培活動
・2年 ミニトマトの栽培活動
・3年 モンシロチョウの飼育活動と下級生とのふれあい活動
・4年 運動会や宿泊学習、音楽祭に向けての練習を通しての友達とのふれあい活動
・5年 老人ホーム訪問を通しての老人とのふれあい活動
・6年 福祉施設訪問を通しての知的障害者とのふれあい活動
(2) 道徳的価値を関連づけた体験活動の場を設定して、活動で得た子どもの思いを道徳的価値として補充・深化・統合できるように道徳の時間の充実を図る。
 2(丸囲み) 体験活動が生かせるような学習過程の見直しをする。
 2(丸囲み) 体験活動をどのように道徳の時間に取り入れるかを明らかにする。
 3(丸囲み) 体験活動を自作資料として活用したり、体験活動が想起しやすい資料を使用したりするなど資料の吟味をする。
 4(丸囲み) 資料を効果的に提示する。
 5(丸囲み) 役割演技や再現構成法などの手法を取り入れる。
(3) 道徳的環境を整備して、保護者・地域社会との連携を図りながら道徳的実践を広げる。
 1(丸囲み) 環境を構成する動植物に愛情をもち、そのすばらしさ、不思議さ・美しさに感動する動植物好きな子どもたちを育てる。
 2(丸囲み) 蔵づくりカードや校内の掲示物を整備し諸活動での思いや気づきを道徳的価値として共有化する。
 3(丸囲み) 諸通信を通して、学校と家庭・地域が子どもたちの情報を共有化し、今後の子どもたちの心の成長に寄与する。

2 統合単元的な道徳学習の構想
(1) 総合単元名を設定する。
 子どもの実態をとらえ、学年の道徳教育重点目標からくる課題に即して総合単元名を設定した。これは、単元全体を統一するねらいを表すキーワードになり、ここに担任の「ぜひこんな子どもに育ってほしい」という願いが込められている。
 4年の総合単元名「わっ!」と「和」と「輪」は、自分が感動したことを友達と分かち合う気持ち(わっ!)、友達の立場や気持ちを思いやり、和を大切にする気持ち(和)、友達と助け合う気持ち(輪)を大切にする子どもに育ってほしいという担任の願いが強く表れている。
(2) 思いやりの心を育てる道徳学習の指導計画を作成する。
 指導計画は、子どもの予想される意識や感動を考えて、各学年の柱となる体験活動と道徳の時間を配列した。
 6年の指導計画では、昨年度老人ホーム訪問をした子どもたちに、今年度は「他への思いやりの重点化を図るために、知的障害者とのふれあい活動を意図的に計画した。
 「ちょっとおそろしい感じがする」「何だか気持ち悪い」など障害者を同じ視線で見ることができない子どもの意識を変革させることが必要と考え、担任が意図的に「慰問ではなく、共


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